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私side
お遊戯会の準備に毎日大忙し
劇の台本作り お遊戯の振り付け
合奏曲を決めて楽譜を手直し
衣装作りなどなど 練習前になかなかの忙しさ
そんな中 大介くんが毎日くれるメッセージが唯一の楽しみになっていた
佐「今日はバラエティー番組の収録 ふっかがめちゃ面白い」
佐「今日は新曲の振り入れ 照が作った振りだから 難しいけど楽しい」
佐「今日は久々の休み 朝からアニメ見まくってるよ」
メンバーとの写真とか 自撮りとか写真付きで送られてくる
私もその日の出来事とか やってることを写真付きで送った
一か月がたち 私の事をAちゃん 大介くんのことをさっくんと呼ぶ頃
佐「今帰って来たよ〜 今から電話したいんだけど 大丈夫？」
そういえば電話は初めてだな ちょっとドキドキする
「ごめん今気が付いた 今からお風呂入るから 一時間後ならいいよ」
お風呂に入って髪を乾かし終わるころ 携帯が鳴った
佐「もしもし 佐久間です」
「知ってるよ こんばんわ」
佐「こんばんわ いや〜 なんか電話って照れるね」
「そうだね ずっとやりとりはしてたけど メッセージだけだったもんね」
佐「お遊戯会の準備の方はどう？」
「うん なんとか大体はできて 明日から練習開始かな」
佐「そうなんだ じゃぁさ〜 少し時間的にゆっくりできそう？」
「そうだね まだ衣装とかは作らなきゃだけど
予行までに間に合えばいいからね・・あれ」
佐「ん？ どうした？」
目の前の壁に何やうごめく黒い物・・・あれはもしや
私の一番苦手なゴキちゃんではないか〜！！
「ゴ ゴ ゴキブリが い いるの どどうしよう」
怖くて動けない
北国育ちの私は こっちに来るまでゴキブリに遭遇してこなかった
基本虫は大丈夫なんだけど ゴキブリは初めて遭遇した時に
自分めがけて飛んできて 顔面直撃してから 怖くて仕方がない
しばらく見なかったのに どうしよう
佐「Aちゃん 住所教えて 今からそっち行くから」
「でも・・・うわ 動いた もう無理」
もう泣きそう
佐「大丈夫だから 俺が今から行くから」
震える手で住所を送った
身動きが取れずにしばらくたった
ピンポーン
佐「Aちゃん開けて」
腰が抜けて立てないから這ってなんとか玄関にたどり着いた
鍵を開けるとさっくんが飛び込んできた
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年11月9日 16時
