67話 ページ27
炎司｢A！！！｣
家に帰ればお父さんが珍しく帰っており、私を見るなり駆け寄ってきた。
炎司｢オマエッ…髪ッ…！！｣
髪ひとつでこの焦り。
お父さんごめんね。
燈矢くんに似すぎててごめんね。
でも、そんな理由でも、お父さんが私を見てくれるならそれでいいって思えるんだ。
『お父さん。
そう言えば、お父さんは私を優しく抱き締めてくれた。
珍しいこともあるんだ、そう思った。
けど、様子がおかしい。
私を優しく抱き締めるお父さんは微かに震えており、顔は見えないけど、鼻をすする音がした。
待って。
ねえ、何で。
本当に意味がわからない。
何で泣いてるのお父さん。
炎司｢すまないッ…燈矢ァッ……｣
…何を、言っているんだ。
アンタ、そんなキャラじゃないだろ。
『何を今更！！！』
私はお父さんを突き飛ばした。
炎司｢！！？A…？｣
『何を今更謝ってんだクソ親父！！あとオマエの目の前にいるのは燈矢くんじゃない！！！重ねるのは仕方ねェと思うが子どもの前では隠せよ！！お父さんだろうが！！！』
私が怒鳴れば、お父さんは驚いたような顔でこちらを見ている。
『…何で、私のことを見てくれないんだ。』
炎司｢……………｣
『アンタの目の前にいるのは私だろうがァ…』
そう言ってお父さんの大きな大胸筋に顔を埋める。
炎司｢…すまない。俺は毎回オマエを傷つけてばかりだ…｣
『私だけだと思うなよ。少なくとも、家族全員傷つけてるってこと忘れるな。』
炎司｢ああ…そうだな。｣
お父さんは馬鹿がつく程の不器用で、しっかりこっちが言わないと伝わらない。
それに言葉足らずで話すのが下手くそ。
ホント…
『私が居ないとダメダメなの自覚しとけよ、お父さん。』
炎司｢…ああ、すまない。｣
アンタが、しっかり燈矢くんのこと覚えていえ、後悔してるんだとわかって少しホッとした。
ちゃんと、人の心を持っているようで安心した。
『…しばらく、抱き締めさせて。』
炎司｢…ああ。｣
お父さんはそう言って私の頭と背中に手を回した。
ああ、クソ。
これだから最後まで憎めない。
嫌いだけど、心の底から嫌いになれない。
…お父さんのバカ。
人よりも体温の高いお父さんに包まれながら、私はつい眠ってしまった。
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來好 きい(プロフ) - エンデヴァーの事が好きすぎて嫌いとか最高すぎます！燈矢兄も好きとか好きすぎる！更新頑張ってください！ (8月21日 15時) (
レス) @page32 id: ce7ac7a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 何これ､､､最高！！更新って話の繋がりとか次に向けての繋がりとか考えてやらないと行けないから難しいんですよね､､､昔書いてたのでね､､､更新頑張って下さい！ (7月2日 16時) (レス) @page26 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - めちゃくちゃ好きです！！続き楽しみです (6月14日 19時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ(プロフ) - すごい好きです！！更新楽しみにしてます！ (2023年4月22日 15時) (レス) @page23 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - めっちゃすきですー！！！更新楽しみにしまくってます！ (2023年3月12日 4時) (レス) @page11 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーー | 作成日時：2023年2月21日 23時
