19.面倒な性格 ページ19
廉side
「はぁー…」
自販機で水を買った後、レッスン室へ戻る気にもなれずにいた俺は近くの薄暗い階段に腰を下ろした。
ため息をついて、自分の両足と真っ白な地面だけを見つめる。この景色をみるの、久々やな。
.
”永瀬は平野になれないけど、平野だって永瀬にはなれない”
.
俺が紫耀との実力差に燻ぶってた頃、Aにそんな言葉をもらった。
その言葉を聞いた時から俺は、Aを失望させたくない。その一心で努力で壁を乗り越えてきた。
でも、紫耀を見てるとほんのたまにだが思ってしまうことがある。
俺が努力してなんとか超える壁を、アイツは持ち前のセンスで悠々と飛び越えてしまう。
顔をしかめていると、隣で誰かが座りこんだ気配がした。
俺は慌てて顔を上げた
暁「…なんだよ。」
廉「………」
暁「分かりやすくがっかりしたみたいな顔すんなよ！悪かったな奄三じゃなくて」
廉「そんなん一言も言ってへんやん」
暁「顔見りゃわかるわそんくらい。廉はすーぐ顔にでるからな」
廉「は？どっちかというとポーカーフェイスやろ」
暁「他の人は騙せてもメンバーと俺と奄三は騙せないぞ」
廉「………」
暁は少し頭をガシガシとかくと、ぽつりぽつりと話を始めた。
暁「…紫耀も言ってたけどさぁ、ほんと、廉ほど悩む人居ない。」
廉「自分が面倒な性格してんのは自覚してるわ」
暁「しかも厄介なことにそれを一人で抱え込む癖もある。
…ほんっとお前等って、似た者同士だよなぁ」
廉「…え？誰の話してんの？」
暁「お前の話だよ。…じゃあ俺そろそろ行くわ。お役御免っぽいしなー」
廉「は…？」
暁は”俺じゃ役者が足りないからな”と呟くと階段を駆け下りていった。
なんやねん突然。何しに来たんやろ。
…いや、考えるまでもないか。
ぼーっと暁が言った方向を見つめていると、そこからひょっこりと
制服姿のAが顔を出した。
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たんこ(プロフ) - 更新嬉しいです！ありがとうございます。KINGバージョンのときから見てるのですが毎回更新されるたびに本当に嬉しくてワクワクしながら見てます！ (2021年4月20日 15時) (
レス) id: 203b35fd4d (このIDを非表示/違反報告)
れんかい坦です♪♪♪♪ - こんにちわ？！。とても、面白いです。投稿頑張って下さい！応援します。 (2020年5月1日 17時) (レス) id: 5af3fd4f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しお
x他1人 | 作成日時：2020年4月21日 22時
