34.彼氏の真相 ページ34
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「あーつまりこういうことか。金曜は親が夜勤で家で一人で怖いから、俺の家に泊まりたいと。」
先輩は”一人で怖い”をわざとらしく協調させ、そう言い放つ。
図星をつかれた私は口を閉じてしまう。
「あー…まぁ、そんくらい別にええよ。俺やって色々助かるし」
「え！ほんとですか！」
「急にめっちゃ笑顔なるやん」
「いやもうめちゃくちゃ安心して…、よかったぁ」
「今度は着替えとか持ってこいよ？」
「分かってます分かってます！」
「…それより、お前さぁ」
「はい？」
突然言葉をつまらせた先輩は、一時の間をおいてからおずおずと訊いてきた。
「彼氏とか、おらんの？」
「…へ？」
あまりに突拍子もない質問に間抜けな声がでてしまった。
なぜ今その質問？
「彼氏は居ませんけど…なんで？」
「いや、彼氏とかもし居るんやったらアレやなぁとか…」
「アレってなんですか」
思わす「ぶはっ」と吹き出してしまった。
永瀬先輩、そういうの気にするんだ！
「ていうかそもそも彼氏居たら先輩の家に泊まりたいなんていいませんよ〜」
「いや普通はそうやけど！お前はいっつもぽけっとしとるやん」
「ん？かけっこですか？かけっこ得意ですよ！」
「かけっこやなくて、ポケッとしとるなって話や」
「ぽけっと…？ポケット！ありますよ！」
「そういうとこやろ…」
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【作者】
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作者名：しお
| 作成日時：2019年8月8日 18時
