群青のヒロイン (ページ19)

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19.お菓子とおつまみページ19

17時になり、平野さんと先輩が交代した。

「ぱいせん。今日もよろしくお願いします！」

「その呼び方やめろ。」

「今日お客さん少ないんですよねー」

「無視すな」

と、いつも通りの会話で今日もバイトが始まる。

永瀬先輩クールだけど何だか弄りがいあるんだよな。

「何もすることない時って何してるんですか？」

「んー、せやなぁ…スイーツの棚のガラスあるやん？それを綺麗に拭いたりとかしとるよ」

「私もしたい！」

「ええけど、お前落っことしそうで怖いわ」

「はは、本当に落っことしちゃったら大笑いですねー」

「いや笑えへんやろ」

色々と話した結果、私にも出来そうな品出しをすることになった。

「この箱からお菓子並べていって。」

「了解です！」

よし、これくらいなら私でも出来そう。

「……………」

軽快に作業を始めた永瀬先輩だが、私はしょっぱなで固まってしまった。

これって……

「おい、何ぽけっとしてんねん」

「柿の種をおつまみの棚にいれたらいいのかお菓子の棚に入れたらいいのかわからなくって…」

「あー、それはおつまみコーナーの商品やからおつまみの棚に入れたらええんやない？」

「そうなんですけど、私にとって柿の種はおつまみじゃなくってお菓子なんですよ」

「そりゃ俺らは未成年やからな。お酒飲まないのににおつまみも何も無いんちゃう」

「じゃあこれはお菓子の棚でいいってことですかね？」

「…とりあえず、お前はレジ見とって？」

私は品出しすら出来ないのか。