32.氷河期(1) ページ35
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【リクエスト】でもらった話です
海人「そんでそのとき廉がさ〜」
「うん」
神宮寺と岸は雑誌の企画で撮影、平野と永瀬はアンケートを書きに行き、
私は楽屋で高橋と二人きりになった。
高橋はずっとしゃべっていて、私はそれになんとなく相槌を打っていた。
海人「ねぇ、A聞いてる?」
「聞いてるよ」
海人「じゃあこっち向いてよ…」
「はいはい、何?」
スマホから顔を上げると、なぜかとびっきりの笑顔の高橋が私を見つめてた。
「どしたの?」
海人「ふふ、嬉しくて」
「うれしい?」
海人「うん。…大事なものって失うまで大事だってことに気づけないとかよく言うじゃん?」
海人が言いたいことを察して、私は思わず黙り込んでしまう。
海人「だから俺、毎回今を大事にしようって思うんだけど、でもやっぱりAが俺等から離れていったとき、やっぱり改めてあの時間は特別で大切だったんだって気づかされてさ」
そんなの、私だって同じだ。
私だって何度もMr.KINGの四人と過ごした日々を思い返した。
その時は何気ない日々だったけれど、後になってしまったらそれは当たり前じゃなくなる。
今もこうしてKing&Princeのマネとして戻ってきたけれど、それでも前とは違う。
あの時間は、あのときだけのものなんだ。
東京に永瀬と平野が来たばかりのとき、永瀬はしばらく尖っていて、
しばらくすると永瀬と平野の間に嫉妬という壁ができ、しばらく口を利かない日々が続いたこともあった。
それが原因で永瀬と私との間にも気まずくなった事があった。
写真集が決まったときは本当に嬉しくて、柄にもなく四人ではしゃぎまくった。
それから、
それから―――…
海人「……っA?」
「…え」
あれ、私…なんで泣いてるんだろう。
「…あ、ごめん、なんか私…最近涙もろくってさぁ」
「へへ」と笑いながら涙を拭うと、高橋は優しく私の頭を撫でた。
海人「そういえばさ、こないだスマホ整理してたら懐かしい動画出てきてさ」
「動画?」
海人「うん、これ」
向けられたスマホを覗いてみると、そこには幼い顔の三人が居た。
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naaaa(プロフ) - ありがとうございます!!!リクエストに答えていただいてとても嬉しいです!瑞稀くんとの傷だらけのシーン大好きだったのでまた見れて嬉しいです!続きも気になります。これからもしおさんのペースで頑張ってください。 (2020年3月27日 21時) (レス) id: e304a8e434 (このIDを非表示/違反報告)
ふかきょん - 一番最初のシリーズから拝見しています、更新楽しみにしてます! (2020年3月17日 15時) (レス) id: fbb0432563 (このIDを非表示/違反報告)
しろちゃん(プロフ) - Mr.KING時代から見てたので復活とても嬉しいです!HiHiの時に学校の友達に制服をいじられてHIBメンバーが戸惑ってるのが大好きだったのでキンプリVer.も見たいです!これからもずっとずっと大好きです!しおさんのスピードで頑張ってください! (2020年3月6日 12時) (レス) id: 866c2b5330 (このIDを非表示/違反報告)
maaaarin(プロフ) - 初めてこのお話を読ませて頂きました!ぜひ前に連載されていたビジネス少女のお話も読みたいです。よかったら載せてもらうことは可能でしょうか? (2020年3月3日 18時) (レス) id: ccb8a20b1f (このIDを非表示/違反報告)
めろん - ビジネス少女の復活とっても嬉しいです!KINGの時の最初のお話からずっと大好きな作品です!!これからも楽しみにしてます。 (2020年3月1日 23時) (レス) id: c07d759168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しお | 作成日時:2019年4月17日 19時