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百四件目 ページ35

今から四千年以上も昔

中国には黄帝という名の皇帝がいた

中国最古の医学書を残し、文字や算数を初め養蚕・音律などを制定したという伝説の皇帝である

そして皇帝にとって吉兆の印である神獣は最強のラッキーアイテムであった

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白「あの時の僕はヤンチャだったな〜、今よりも飲んでたし…あの時もありえないくらい酔って雲の間をフラフラしてて、うっかり足を踏み外してね…。酔いと落下の衝撃で目を回して暫く正体を出しちゃってた。」

桃「…正体つっても俺にとっては白澤様はこの姿だからなぁ。」

貴「凄く可愛いですよ!モフモフで!!好きです!!!」

白「…なんかこの姿じゃなくて獣の方がモテる…?」

桃「優季さん限定かと」

白「ふーん。優季限定かぁ」

鬼「余計なこと考えるんじゃない」

金棒が頭にヒット

白「ごふっ」

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白『う〜ん…』

そして気づいたら…

黄帝『………と、獲ったど〜〜〜〜〜!!』

いきなり黄帝伝説!!!

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白「それが黄帝。むこうはラッキーだよね、為政者としてさ。」

桃「?」

鬼「中国において白澤という神獣は、病魔除けのシンボルとして大人気でしたし、優れた治世をした王の前に現れるという俗信があったのです。」

白「俗信じゃなくて、事実だよ」

_____

黄帝『こ、これが噂の神獣白澤…ちょっ墨持ってきて!白澤拓取るから!!」

白『ええっちょっと待って。それなに、魚拓みたいなもの!?』

_____

白「それは嫌だったから、かわりに一万千五百二十の妖怪についてゲロって逃してもらった。」

桃「こいつ妖怪界の最凶裏切者じゃねーか!!」

白「だってへべれけだったし、男の兵に囲まれてグロッキーもいいとこだったんだもん。なんか「漢」な部室を100倍濃くした臭いがした…」

鬼「そのまま倒れて剥製にでもされてしまえばよかったのに。」

白「しかも黄帝ときたら…」

_____

黄帝「よし、では妖怪一つ一つを記録したいからそこに描け。」

白「え〜〜〜、全部?」

黄帝「全部」

白澤が墨で妖怪を描くが、ある意味画伯の白澤の絵なので…

黄帝「おい、国で一番の絵師を連れてこい。こいつ、まるで使い物にならんぞ。」

従者「…瀕死のアメーバですか…?」

_____

白「人が誠心誠意こめて描いたものをあっさり見切るかね!?ヘボ皇帝!」

鬼「英断だと思いますけど。そうしてできたのが「白澤図」妖怪図録のようなものです。この図録は、病対策・防災策のマニュアルのようなものだったようですが、」

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作者名:優季 | 作成日時:2018年1月30日 15時

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