百三件目 ページ34
鬼「その格好も見慣れましたね。以前は自己顕示欲の塊みたいな格好でしたけど。」
貴「クスッ」
桃「…いやだな〜…それ言わないでくださいよぉ。優季さんも、笑わないでください。これは、爺ちゃんの格好を意識したんですよ。」
すると、桃太郎がなにかに気づいたのか白澤の方をむいた
桃「そういや、前からなんとなく違和感があったんですけど…白澤様の三角巾の位置っておかしくないですか?」
白「なに、今頃気づいたの?だって僕は本来ここにも目があるんだから。」
白澤は額の目のような文様を見せてきた
白「身体にも6つある。角も計6本あるよ。ほら、見てごらん。」
白澤は桃太郎に本を渡した
桃「百鬼夜行?」
鬼「目潰し!!!」
白「お前ならそう来ると思ったアアア!!!」
鬼「チィッ」
三本の指を立て、白澤の目を潰そうとする鬼灯
それを間一髪で避ける白澤
貴「白澤さん、こっちむいてください」
白「なn…貴「よっ」
ドスッ
優季は白澤の額の文様をつつい…潰した?
白「ぎゃああああ!目がッ目がああああ!!」
貴「本当に目なんですね」
白「なにするの、優季!」
鬼「1つだけなのをありがたく思え」
白「お前には聞いてないわ!」
桃「…なるほど、そこに布が当たってると痛いんスね。」
白「い、いや…痛くはないんだけど、なんか…モヤっとする。モヤっとね。」
桃「ああ…まぁ言わんとすることはわかります」
貴「私はこちらの白澤も好きなんですけどね」
優季は本を指差し言った
鬼「え」
白「えっ」
桃「そ、そうなんスか?」
貴「はい。毛がね、とてもフッカフカでモフモフしていて気持ちいいですよ。可愛いし、私は好きです。」
鬼「ホッ」
白「えー…僕はこっちのがいいけどな。ま、優季が喜ぶんだったらやるけどね。」
鬼「市販の目薬じゃすぐなくなってしまいそうですね。目薬につかった方が早い。」
白「どういう着眼点だよ。しかしさぁ、あの絵もちょっとないよね。」
鬼「お前の自画像より数倍マシだろ」
貴「それは否定できませんね」
白「鳥山石燕君も、もーちょっとかっこよく描いてくれればいいのにね。そもそも黄帝が広めた僕の姿絵もちょっと不満。」
桃「なんのことスか?」
白「あれ、知らない?有名な話なんだけどな。石燕君が「画図百鬼夜行」で広めた僕の姿絵って、元は僕自身が伝えたものなんだよ。」
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作者名:優季 | 作成日時:2018年1月30日 15時