検索窓
今日:19 hit、昨日:11 hit、合計:141,216 hit

20 ページ23

「な…何コレ…」


いつの間にか私の傍に来たのか、画面をのぞき込んだ風露が呟く。


「え?何、どうしたの?」


飯塚さんが私たちを見て疑問に思ったのか問いかけてくる。


私はその問いかけに対し、無言で携帯を見せた。


それを見た飯塚さんと岳斗が目を見開き驚く。


「これは…死亡通知…?」


しばらく画面を食い入るように見ていた飯塚さんが、小さくつぶやく。


私はその問いかけに、そうだとしか思えない…と内心で返した。


「これって…さっきの佐藤が死んだときの、アレ?」


岳斗の問いかけに私は小さく頷いた。


というよりか、どこをどう見ても死亡通知でしかないだろう。


だけど…――――おかしい。


ここが圏外…つまりメールも電話も届かないところにいるというのは、私と飯塚さんで確認済みだ。


佐藤さんが亡くなったのはここに来て、ユンが現れてから。


だからこのメールが送られてきたのはつい先ほど…早くても私が小部屋で愚図っていたときに届いた、と考えるのが妥当だろう。


その時は既に圏外の域に入っていたはず。だから、このメールを受け取ることも…というか、送り主自体送信することが不可能なんだと思う。


疑問はそれだけじゃなかった。


「そのメール、2人のところには来ていた?私には来てなかったわ」


飯塚さんが携帯を取り出し確認し、岳斗と風露に問いかける。


「んーにゃ。俺のとこには来てねぇよ〜」 「私のところにも。…てことは…?」


私は風露が何を言いたいのかがわかった。


そう…このメールは私たちの中でただ一人…「私」のところにだけ来ていたのだ。

21→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (126 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
103人がお気に入り
設定タグ:復讐 , ホラー , 幽閉   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セトマリ - 私的には、ツキヒコと薊さんが好きです!幸せになりつつあったのに…… マリーには、幸せになって欲しいです (2014年8月20日 4時) (レス) id: 6f8166006b (このIDを非表示/違反報告)
カノtoクロハLove→莉々(プロフ) - フュンフ ―funf―さん» ニセモノさん…。エネの恋ちょっと切ないけど、私は応援するぜ!! (2014年4月18日 19時) (レス) id: 9fab18750d (このIDを非表示/違反報告)
フュンフ ―funf―(プロフ) - ウィードさん» コメ有り難う御座います!…ん、え?!スイマセン驚きすぎて二度見しました。ンマジですか…?!や、友人に1回言われたことあるけどでもそんな…!(スイマセン有頂天です  文章を褒めてくださるなんて…もう凄く嬉しいです!感無量です…!(*^_^*) (2014年4月18日 19時) (レス) id: 9333c965f2 (このIDを非表示/違反報告)
フュンフ ―funf―(プロフ) - カノtoクロハLove→莉々さん» キドカノは人気ありますよね。僕も大好きです!でも一番はエネコノですかね…個人的にはw (2014年4月18日 19時) (レス) id: 9333c965f2 (このIDを非表示/違反報告)
ウィード - 小説家になれるんじゃないですか?文の書き方や作り方がスッゴい上手です!! (2014年4月16日 21時) (レス) id: 4f7fc97cb5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フュンフ | 作成日時:2013年12月10日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。