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「んん〜美味しい!!!」
フルーツと生クリームがたっぷりとのったパフェを、日向は幸せそうな顔で口に運ぶ。
華奢な身体のどこに入るのか不思議なほど、彼女は食べる。
「日向、口元についてまさァ」
総悟はそんな日向を見てフッと笑うと、人さし指で器用に拭った。
そしてその指をペロリと舐める。
端から見たら付き合いたてのラブラブカップルのようだ。
「…………」
お互いにあーん、とスプーンを差し出し合う始末である。
退は総悟の隣で溜息をついた。
「いい加減にしてくださいよ、2人とも!俺の存在、忘れてません?!」
そんな風に呆れつつ、退は嬉しかった。
周りが年上ばかりの総悟が気兼ねなく、年相応に笑っている。
それは少なからず日向のおかげであることは分かっていた。
振り回されてばかりだけど、彼女も総悟も大切な仲間であることに変わりはない。
「日向ちゃん、家までパトカーで送るけど、遅くならないうちに帰るからね?!」
こんな事にパトカーを使うと十四郎に怒られそうだと思いながらも、
「ありがと、退くん!」
と、にっこり微笑んだ彼女を見て
鬼の説教も安いもんだと、退は頬を緩めた。
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いぬ(プロフ) - 大好きです!いや、もう本当に好きです。日向ちゃんの性格が可愛すぎるっ!これからも頑張って下さい! (2020年12月17日 6時) (レス) id: daed22b7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:吉良 x他1人 | 作成日時:2015年1月9日 18時