出会い編1〜出会い〜 ページ3
天気が良いそよ風が気持ち良いに曜日の午後。私は木の下で本を読んでいた。
読んでいる本はミステリー小説。密室トリックが満載の推理もの。
ちょうど読み終えた所でサッカーボールが転がって来た。
「すみません。サッカーボール取ってくれませんか？」
謝りながらボールを取りに来たのは緑色のポニテの男の子？多分男の子。
「はい。どうぞ」
「ありがと！ 俺は緑川リュウジ。君は？」
ボールを渡すと彼はお礼を言いながら名乗った。
「私は加藤A」
「Aちゃん、ありがと！ Aって良い名前だね」
「あ、ありがと」
彼は微笑みながらさらっと嬉しいことを言う。
そんなこと言われたのは初めてで、なんだか恥ずかしい。
「ねえ、一緒にサッカーしない？」
「私？ 別に良いけど……」
そんな中、突然のお誘い。サッカーは普段してるし時間あると思い、彼とサッカーすることにした。
「なら、決まり。一緒にサッカーしよ！」
「うん。分かった！」
そんな訳で、初めて会ったポニテの男の子とサッカーをすることになった。
彼についていくとひらけた場所へとたどり着いた。そこでは赤い髪の男の子が待っていた。
「緑川、遅ーい」
「ヒロト、ごめん。話してた」
「別に良いよ。その子は？」
「さっき会った子だよ」
ポニテの男の子、緑川くんと赤い髪のヒロトとかいう男の子が話す。
会話の内容からして、緑川くんとその子はどうやら友達ぽい。
「加藤Aです」
「基山ヒロトだよ。よろしく！」
誰に言われた訳でもなく、名乗ると赤い髪の彼も名乗る。
「よろしくお願いします」
「よろしく！ Aちゃんは何年？」
軽く挨拶を交わしたのち、質問される。
「中一です」
「僕も中一だよ。敬語使わなくてタメで良いよ。ね、緑川？」
「うん。因みに俺も中一だよ」
赤い髪の彼は年上だと思っていたが、二人とも私と同じ学年だ。
共通点が見つかり、なんだか少し安心した。
「じゃあお言葉に甘えて」
「うん。それで良いよ」
初めて話す人たちだから、内心ドキドキでいっぱいだったが、同じ学年で話しやすいと思った。
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