青い足 その参 ページ17
青い足。某有名ホラーゲームを想像してしまうのだが、実際被害が出ているのならば無視は出来ない。というか、此方に相談するよりも先に本職に頼んだらどうかと聞いてみたら、「古い怪異は手が出せないと言われてしまって、いつから居るか分からないしね。少なくとも百年以上は立ってる怪異らしい。」と真顔で答えるので、(あぁ〜、なるほど。)と思った。だが、古い怪異相手にあの人はどうにか出来るのだろうか。あの人も化け物のような類いだろうが実際の本物の化け物と対峙した時、あの人はどうなるんだろうと思案していると、「無理なら無理で一応考えておいてね。」と江中さんはそう言って立ち去った。
さぁ、どうする。一応話してみるけど、もし無理と言われたらお手上げだ。江中さんの甥は精神病院行きになる。だが、相手は古の怪異。あの最凶の七不思議闇泥と肩を並べる相手………僕は、考えに考えを重ねて結局話すことにした。ダメならダメだ。ダメ元で話してみようと顔を上げると、翡翠さんが立っていた。僕が「うわぁっ。」と情けない声を上げると翡翠の野郎はケラケラ笑ってた。やっぱこの人、人間じゃないなと思った。
翡翠「いやぁ、たまたま見掛けたから近付いただけなんだけど、そこまで驚くとはね。クックック、やっぱりお前面白い。」
琥珀「し、心臓に悪いですよ全く。はぁ、ビックリした。」
翡翠「で、さっきおっさんと何話してた?かなり深刻そうだったけど、依頼か?」
そうだ、俺はこの人に相談することがあったのだ。軽く咳払いをして、さっき話してた怪異絡みの話をしてみた。その学校の七不思議の一つで被害が出ていること、その被害が出ている人の中に江中さんの甥が居ること等を話して、翡翠さんはこの話はご存知かと訊いてみると奴はアクビしながら答えた。
翡翠「悪いけど聞いたことないね。そもそもで悪いんだけど、俺はこの都市出身じゃない。同じ県でもかなりの田舎の方から出てきたんだから知るよしもないよ。」
琥珀「そう………ですか。で、この話どうすればいいですか?」
翡翠「依頼なら受けるつもりではいるけど、相談事だろ?なら、ちゃんとした依頼としてまずは、興信所に来てほしいね。」
はぁ、とため息をついた。依頼をする元気すら無い人を放置するのかこの人は。まぁ、こういう人なのは、この興信所に入り浸りし始めたときからそうなのは知っていたが。と、翡翠さんがこう呟いた。「闇泥、まだそこに居るのか。」と聞こえた気がした
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作者名:水神 竜聖 | 作成日時:2017年7月4日 21時