て ページ19
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「これはね、この公式を使えば簡単に解けるんだよ。…うん、そう、それ。……なぁんだやればできるじゃん。藤宮さん理解できたらぐんぐん伸びるタイプなんだね」
それからというもの。
平日の朝と放課後、阿部くんも忙しいのに私の勉強を毎日つきっきりで教えてくれた。
こんなのお金を取れるレベルなのに………と教えてくれている途中でぼーっと考えている私に、目の前の彼は「どうしたの？今の説明分かりにくかったかな、」とそれはもうご丁寧に対応してくれるのだ。
正直言って、かなり申し訳ない。
聞くところによると阿部くんは定期テストの上位常連者だそうだ。
……今回のテストで成績が下がったら確実に私のせいだ、
そんなことをもやもやと考えだんだんと表情暗くなっているのが自分でもわかる。
そんな私を見て阿部くんはまた優しく天使のような微笑みを向けるのだ。
「…あー、また藤宮さん余計なこと考えているでしょお」
『ご、めん。せっかく教えてもらってるのに…集中しなきゃだね、』
「あはは、違うよ。俺に申し訳ない！って顔に書いてあるからさあ？…本当に気にしなくていいの。俺がしたいって思っただけだから、ね。」
『えっ…と。…？』
「んー、とりあえず岩本教頭に言われたって言うのは本当なんだ。でも俺は知らない子に優しくできるほどできた人間でもないからね？…最初は断ろうと思ってたんだよ」
……やっぱり、迷惑だよなあ。
自分の勉強の邪魔されるわ、知らない女と話さなきゃいけないわ、モテるであろう阿部くんにとって障害でしかないだろう。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
岩本教頭先生に誠心誠意謝ったら、この勉強会を辞めさせてもらうことってできないのかな…
「…ふふ、話には続きがあってね？そんな顔させたかったわけじゃないんだ、ごめんね」
『…続き？』
「うん。…その後、教頭先生に”この生徒なんだけど、”って言って藤宮さんの顔写真を見せられたんだ。……正直、びっくりした。俺、実は藤宮さんのこと知ってたんだよね」
『え、』
「俺家であんまり勉強したくないからさ、放課後とか朝とか人より早く学校きてやるんだけど…いつも俺より早くついてる子が1人だけいるんだよね」
『…それって』
「そう、藤宮さんなんだ。いつも俺の前を歩いていて、俺の存在に気づかないまま教室に入っていくのをずっと後ろから見てたんだ」
『それで私のこと、知ってくれてたんだ。』
続く
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ぬめ娘(プロフ) - ふこさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます😭✨楽しみにしていただけてるようで、こちらも本当に幸せです〜❣️これからも是非是非よろしくお願い致します！ (2023年1月17日 0時) (
レス) id: 9b0e8af300 (このIDを非表示/違反報告)
ふこ(プロフ) - もう、ほんとに口調とか全部がそのまんますぎて最高です😭😭素敵な作品をありがとうございます😖❗️これからも楽しみにしてます🫶🏻 (2023年1月15日 0時) (レス) @page16 id: 768c221a9c (このIDを非表示/違反報告)
ぬめ娘(プロフ) - 翡翠さん» 有難きお言葉😭そんなに喜んでいただけてこちらも嬉しい限りです、、！深澤くんボイスに置き換えてセリフ考えてみたのでそう言っていただけると自信つきます😭今後も是非お楽しみいただければ幸いです〜❣️ (2022年11月13日 16時) (レス) id: 9b0e8af300 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - こういうお話ずっと探してました（ ; . ; ）深澤くんの口調がもうそのまんまでめっちゃきゅんきゅんします(><) (2022年11月13日 10時) (レス) @page12 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬめ娘 | 作成日時：2022年11月12日 15時
