36 Side Sin ページ40
いてぇ。
滅茶苦茶いてぇ。
両腕ぶった斬って痛くない訳がないが、痛いにも程があるだろ。
ピ「……シン、大丈夫?」
シ「…………話し掛けんな。今最っ高に虫の居所が悪ぃんだよ」
ピ「……っ……」
ピットがそう聞いたのは優しさ故の事だと、
が、今はそうやって捉えちゃ駄目だ。
ディスる為に言った事だと捉えなきゃ駄目だ。
何故って?
そりゃあ、今こそ本当の自分の顔と仮面の顔とをすり替える時だからさ。
虚偽さえも真実にしてしまえばどうって事ないように思う事ができる。
今
……そう、これは脱獄の為、ナチュレ様の為、一緒に走ってるピットの為だ。
おいおいシンさん、アンタは仲間に無駄な傷を付けてほしいのか?
付けてほしかないだろ?
だったら代わりに自分が犠牲になれば良いのさ。
……仲間といえば、セイラに一人で行動させて平気だったか……?
……ま、ブラピとエレカに私たちを見付けたって報告するだけだし、大丈夫か。
セイラは先に私たちを逃がす為に別行動という選択肢を取った訳だし、ここは確実に脱出しなければならない。
だったら尚更、痛みの事なんて考えてる場合じゃねぇ、逃げ切る事に専念しろ……!!
ピ「……ねぇ、顔色悪くなってきてるよ? 絶対に大丈夫じゃない__」
シ「話し掛けんなっつってんだろ、この雑魚が!!」
……これも、目的遂行の為には仕方無い事。
物事を円滑に進めたい時、心配や情なんてもんは邪魔でしかない。
……つかコイツ敵軍だし。
心配される筋合い無ぇっつの。
シ「! あったあった、この窓だ」
走っている勢いのまま窓を蹴破り、外へ出た。
…………あれ、そういえば此処の窓って……
______《ピット、何処……?》
いつかの自分の感情が押し寄せて来た。
……そうか、この窓あの時の……。
……いやそんなんどうでも良い!!
過去を踏み付けるように、またガラスを踏んづけて外に出る。
過去は過去、必要なのは "今" だ。
今を大切に生きていくなら、過去とか自分の身体とか全部どうでも良い。
要らないものは、全て捨て去る__!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
視点変わります
37 Side Nature→←35 Side Blackpit
4人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
降魔(プロフ) - またしてもお気に入り登録、有難う御座います! (2020年8月9日 16時) (レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
降魔(プロフ) - お気に入り登録、有難う御座います (2020年6月11日 6時) (レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル - ガンバッテェェ〜〜〜 (2020年5月31日 21時) (レス) id: a86e035e62 (このIDを非表示/違反報告)
降魔(プロフ) - ヨルさん» シン「そこはもうほら、ひたすら根性で耐え切って乗り越えて見せるわ。 頑張るしかない。 そしてコメ有難う」 (2020年5月31日 17時) (レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル - シンガァシンガァァァ...!天使の普通の生活も心配だシィ...*\(^o^)/*オワタ (2020年5月31日 15時) (レス) id: a86e035e62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:降魔 | 作成日時:2020年2月6日 19時