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バッグを担ぎ直して、中に入る。倉庫には、二人の男と歌い手達の、計八人が居た。うん、予想通り。
男共の格好は…ニットキャップにサングラス。服は黒いジャケットにジーパン。あの時と同じ…だけど、まさかね。
『お金、アンタ達に渡せば良い訳？』
左に居る、若干長身の男が答える。
高「俺が預かる。」
そうなんだ、と呟く声が聞こえた。多分これはもう一人の方だな。
ま「りっちゃん!!渡しちゃダメだよ!!」
すぐに高男性に睨まれて、居すくまるまふまふさん。六つある椅子の真ん中に居たからか、隣にいるそらるさんと天月さんが縛られている腕を見ていた。
私は真っすぐ歩いていって、バッグを男の前にかざす。男が掴もうとした瞬間にそれを振り上げて、頭に向かって振り下ろした。
男は咄嗟に後ろに下がってそれを避ける。ちっ。舌打ちをしたのが聞こえたらしく、もう一人の男が私に聞いてきた。
低「ねえ、君さあ、僕らにそのバッグ渡す気ある？」
『あるように見える？あと、女なんて言った覚えは無いんだけど。』
男は口を小さく開けて、おどけたように言った。
低「確かに、女の子にしては声が低いもんね。体格には恵まれなかったのかなあ、ゴメ〜ン。」
絶対ナメてやがる。しかも絶対男だと思ってない。イラつく。
高「俺らのことバカにしてんのか。本気になれば、オメエなんてイチコロのくせに。」
さあ、ね。どうでしょ。
高「アァッ⁈」
低「この人怖いからァ、何か言いたいこととかあれば言っときなよ。後悔しないようにね。」
『じゃあ、一つ聞かせてもらう。アンタら、七年前に幼女誘拐したことある。』
高「何言ってんだよ。」 低「うん、あるよ〜」
見事に声が分かれて揃った。
高「おい、言わないんじゃなかったのかよ⁈」
低「だってこの子絶対知ってるもん。隠したって無駄でしょ。」
高「なんかあったら責任取れよ。」
低「任せて。」
向き直って、続ける。
低「ついでに言うと、その三年後にひき逃げしたこともあったっけなあ。確か黒のハイエースだったっけ。乗ってた人、ほとんど全員死んじゃったんだって。可哀想だよねえ。
番号はァ、×〇△？あれ、◯×△だったかも。」
その番号。背筋に悪寒が走って、目がチカチカする。吐き気が襲ってきて、なんとか堪えた。人の前では、ダメ。せめて、歌い手だけは。
52,絡みつく吐き気〈りっかサイド〉→←50,デジャヴ〈りっかサイド〉
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2022年4月27日 13時) (
レス) @page28 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2022年1月13日 22時) (レス) @page28 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
篠月(プロフ) - 70話は先の話（72話時点で）に少なからず関係してくるので、中身については触れられませんが……これからの話が、R.rさんの心に何かを与えられることを願って、今後も更新頑張っていきます。 (2021年4月10日 17時) (レス) id: b07d15d446 (このIDを非表示/違反報告)
R.r - 私７０話の最後らへん共感します。「私なんて・・・」ってよく思うんですよねー（やっば。えっ・・・病んでるの？） (2021年2月27日 18時) (レス) id: ba078f980a (このIDを非表示/違反報告)
R.r - やっぱ篠月さんって面白いですね。 (2021年2月27日 18時) (レス) id: ba078f980a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠月 | 作成日時：2020年10月20日 20時
