45、ビジネスパートナー ページ46
45、ビジネスパートナー
「どうせ稀咲鉄太のことでしょ？」
『話が早くて助かるわー』
部屋はパソコン3台の光が照らすだけだ。
『ってか、よーこんな部屋で生活できるわぁ』
「住めば都だよ。」
そういいながら彼女はチュッパチャプスを加え直してパソコンの方へ向き直す。
彼女の名前は灰谷華
六本木で有名な灰谷兄弟の末っ子娘だ。
彼女は喧嘩ができない
だが、彼女の頭脳そして情報量は右に出るものはいない。
瑠夏とは違う頭の良さだ。
後もう一つ。
「ねぇ…。情報欲しいならこのチーム今から潰してきてー。私のこと調べようとしてて邪魔なんだよねぇ。本当面倒臭い。私、汚いもの嫌いだから一生目に入れることがないように…ね？」
『はいはい。』
とてつもなくゲス野郎だ。
give and take
これが成り立たなければ自分の周りの人間を自分の手が汚れないように消す。
私と彼女の関係はビジネスパートナーだ。
情報をもらう代わりに汚い仕事をする。
チームをいつも通り1人で潰し警察に相手が捕まりやすいように手足を折っていれば外は暗くなってきていた。
『ただいま。約束通り終わった。』
「ん。どーも」
暗い部屋に入れば私に向かって資料を投げ渡す。
その資料には稀咲鉄太の事がびっしりと書いてあった。
「また、利用してねー」
『はいよ』
彼女は自分の利益になるのであれば私の情報も簡単に売るだろう。
だが、“今は”彼女にとって1番の手駒が私だ
それがいつひっくり返るかは分からない。
まぁ、あいつが私の情報を売るとすれば…
「華ー」
「帰ってきたぞー」
「おかえりー！」
この兄弟だろう。
「あれ？今日はAちゃんが来てたんだねー」
『お邪魔してます。蘭さん。』
「なんか聞いてたの？」
『はい。竜胆さん。』
「ふーん…何聞いてたの？」
『それは秘密ですね。』
私はこの兄弟がとても苦手だ。
今も蘭さんに肩を組まれながら話されている。
灰谷 華
灰谷兄弟の末っ子娘
年齢 15歳
情報屋
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作者名：凛 | 作成日時：2021年9月24日 20時
