43、味方 ページ44
武道は家の中に入るとベットの上で頭を抱えた。
「Aさんが知ってたって…誰から聞いたんだろう」
先程の言葉を思い出す。
“『それに、私は今回のことを裏で回してた人間を知ってる。稀咲鉄太…情報源は言えないけどこの情報は信用性が高いで。』”
Aさんは不思議な人だけど、敵味方がはっきりしている人だ。
「Aさんは信用できる。」
ドラケン君も救うことができたし、Aさんに未来のことを教えたから少しは未来はマシになっているはずだ。
一度未来へ帰ろうと決心した。
でも、帰った未来ではまた東卍が問題を起こしていた。
そして、その東卍にAさんがいたのだった。
——
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ヒナのお葬式が終わった後、ドラケンさんに話を聞くと衝撃の事実を知らされた。
「Aには関わるな。絶対だ。あいつは仲間を全員自分の手で殺している。」
「え？そんなわけ…」
「雪が死んだ日からあいつは変わった。」
そう言ったドラケン君はこちらを見ると口を開いた。
「お前も殺されるぞ。死にたくないなら逃げろ。」
その言葉にゾッとする。
“『もし、うちがその衝動に負けた時はたけみっち、皆んなの事をうちから離して欲しい。』”
“『うちは、邪魔した奴を殺してまう。皆んなうちのことを止めようとしてくれる優しい人ばっかりやからさ…。分かるやろ？』”
そんな彼女の言葉が頭をよぎった。
大切な人を殺した人を殺したのだろう。
そこから彼女を止めようとする人は片っ端から排除されたのだ。
武道は雪さんがなぜ死んだのかをドラケン君から聞き出すとAに相談するべく過去へと戻った。
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作者名：凛 | 作成日時：2021年9月24日 20時
