食事 ページ24
机いっぱいにたくさんの料理が運ばれてくる。
匂いを嗅ぎながら一つ一つ天元の説明をきいて食べ始めた。
『この、鯖の煮込み美味しい!』
『おむらいす?初めて聞いたけどこんなにおいしいのね』
『これは変わった辛味ね...。かれえらいす』
パクパクとたくさんのものを次々と口に入れていく
「うまいだろ?甘露寺が教えてくれたんだ。」
『蜜璃さんが?彼女もたくさん食べるのが好きだものね』
「甘露寺とは知り合いなのか?」
『えぇ。一度任務終わりに私の行きつけの茶屋でお会いしたの。』
「ふーん」
自分から聞いといて少しふてくされる天元。
『今度は私のおすすめの茶屋に行きましょうか』
そういうと少しうれしそうな気配をしながら彼はおう。と返事をしてくれた。
その後、たくさん食べた私たちは少し外を歩くことになりお店から出ることになった。
『少しお手洗いにいってきますね』
そう伝えて厠へ行き、少しして帰ってきた。
「じゃ、出るか。」
『あれ?お会計は?』
先ほどまであった伝票がなくなっている。
「...。しらね。」
『天元!私も払うから!!!!』
「いや、いいからおごられとけ!!!」
お店を出てからも少しもめたが次の茶屋では私が払うことで決着がつき収まった。
しばらく歩いていると天元がこれ、似合いそうだと言いながら私にものをあてがった。
『そんなに似合う?』
あてがわれた髪を止めるためのピンをじっくり触る。
「おう、派手に似合ってる。」
形からして花だとは思うがなんの花で色もわからなかった。
でも、
『天元が似合うって言ってくれるなら買おうかな』
そう言って店の人にピンを差し出した。
財布を出す。
だが、その財布は急に手の中からなくり、少しするとお財布とともにピンが私の手のひらに置かれた。
「俺からのプレゼントな。大切にしろよ。」
私がお金を払わないように天元が少しの間持っていたのだと気がついた。
『ありがとう...天元。大切にする。』
私はそういうと天元に向かって微笑んだ。
段々と近づいてくる夜の匂いが今だけはしないでほしいとひたすらに思った。
しばらくして私たちは別れると、お互いに任務の準備をするために屋敷へと戻った。
243人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛(プロフ) - あゆさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2021年3月8日 16時) (レス) id: 4194e7bbca (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - とても楽しく読めました (2021年3月8日 16時) (レス) id: 4ea86db667 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凛 | 作成日時:2021年2月14日 15時