オレだけがハッピーエンド【東雲彰人】 (ページ20)

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傷が20こページ20

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「…先輩、オレのこと好きなんですか」

「好きだよ他の子よりはね」

少し危険な質問をしたが返ってきた答えは嬉しいものだった

…オレのこと他の子より好きでいてくれてるんた

他の子より、だから大した愛じゃないだろうけど

それでもオレのこと好きだって言ってくれた

そんなの、幸せすぎる

「先輩、オレも大好きです」

「そっかあ〜かわいいね…一生そばに置いておきたい」

置いてよ、一生そばにいさせてよ先輩

離れないから、オレだけ見てよ

この唇にある感触も、腕を抑えられる感覚も

ずっと、一生、オレだけにあればいいのに

…そう言えたら、どれだけ良いか

「せんぱい、もっと、」

「…彰人」

「なん、れすか」

呂律回んないもう頭ん中とろとろ涙出てきた

先輩、もっとオレのこととかして

すき、すきです何されてもいいから、ねえいっぱい愛して

「眠いからまた今度ね」

「…や、だいっかい、1回だけでいいですから、」

…酷いだろ、そんな今やめるとか

足りないもっと先輩が欲しいのに

もっともっと、埋めて欲しいのに

「…やだ」

「ま、い"っ、はぁ、」

首の横を思いっきり噛まれた

痛いジンジンする

でもなんだろ、キスよりも満たされたような

そんな、気持ち

「…ふ、付けたこと無かったけどこれなんかいいな他の子にもつけよ」

「いやッ…だ…」

反射的に思いっきり叫ぶ

どうしよ、怒られる

驚いて固まった先輩の顔が少しづつ険しくなってくる

でもオレだけがいいオレだけに首輪繋げてよ

ちょっとの時間の後、先輩はため息と共にこう言った

「はあ…そうだね大人しい犬に首輪は必要ないし
とりあえずマジで眠い寝よ」

「んわっ、…ありがとうございます」

遠回しにクソ我儘って言われた気がするけど

でも…手放されなくて良かった