オレだけがハッピーエンド【東雲彰人】 (ページ18)

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傷が18こページ18

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「美味しいです！！」

「それはよかった」

いやいやながらも風呂に入り、出来上がっていたオムライスを食べる

卵のふわとろがプロ並だし美味しいし凄い

先輩はオレが風呂入ってる間に食べたらしく、シャワーを浴びに行った

すぐ食べ終わってしまったのでキッチンに食器をさげ、残っている数学と理科のプリントを出す

…今10時半だけどこれどっちも寝る前にやるつもりなのか？

寝る時間が遅くなるのは嫌だし、少しでも進めておこうとシャーペンを握る

「へえ、偉いじゃん」

「うわっせんぱ、」

「でも公式の使い方違うここは─」

15分くらい経つと先輩が戻ってきた

距離、近すぎんだけど…

乾かしてきたのか少し頬に触れる髪は乾いている

先輩が喋る度に、耳が擽ったい

も、だから、近いんだって

「おい、聞いてんのか8号くん」

「ひぁっ、聞いてます！！！」

「ふーん…じゃあ続ける」

機嫌が悪い時の声だった…

今は、勉強そう勉強するんだ

相変わらずわかりやすい説明ですぐ理解はする

…けど、気になるもんは気になる

「そうそう、よく出来ました」

「あ、の先輩近いですっ！！！」

「あぁごめん」

すぐに先輩は離れた…けどこれはこれで、少し寂しい

「ねー東雲くんそれ、3分で終わらせてよ」

「さっ、3分？」

裏もあんのに？表だってまだ半分もいってねえ

「もしできたら─」

「でき、たら？」

「うーん…イイコトしてあげる」

だから頑張れ〜とスマホをいじり出す先輩

…イイコトって、なんだよ気になるじゃねえかよ

クッソ、シンプルに問題量が多いこれ3分とかどうやってできるかよ

止めることなく脳と手を動かすも、さっき理解したばかりの問題はそうスラスラとけることは無くて

「3分、終わったー？」

「表だけ…です…」

「あら残念じゃあ裏終わったら教えてね」

また先輩はスマホを見始めた

オレと居るんだからスマホじゃなくてオレを…ああ、流石にこれは行き過ぎだ

さっさと終わらせないオレが悪いんだから

早く終わらせたら、少しくらい─

「…っ、できました！」

「うわびっくりした…思ってたより2分早かったわ…
えーっと丸つけしなくていいんだもんねじゃあ次行こ」

…まあ、そうよな

いやオレもガキじゃねえんだしいちいち構ってもらえると思うなって話なんだけど

教えて貰って、解いて、教えて貰っての繰り返し

最後の1問が終わったのは2時前だった