オレだけがハッピーエンド【東雲彰人】 (ページ16)

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傷が16こページ16

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「いらっしゃーい」

「お邪魔します」

「邪魔すんなら帰れ」

「なんなんですか」

よくあるようなお巫山戯をして壁に手をついて爆笑してる先輩、テンションおかしいと思う

部屋があんま広くないらしくリビングのテーブルにプリントを出す

見るだけで鬱になりそうな数字だらけのプリントだとか、よくわかんねぇ英語の羅列

いくら先輩と、と言っても嫌いなもんは嫌いだしやりたくないもんはやりたくない

「宿題は数学と英語だけ？」

「…明後日提出の分は、ですけど」

「じゃあ他にもあるんだね全部やろっか！」

「うあ…」

キラッキラの笑顔でそう言われる
…オレが思ってる以上に、先輩は勉強好きなのかもしれない

嫌ですと言いたくてもオレは宿題をカバンの中にしっかり入れてきた

それに、そんなこと言ったら半殺しにされそうだ

やりたくない、やりたくはないけど！
先輩に教えて貰えるならと持ってきた理科と別の英語のプリントを出す

英語の宿題多すぎるだろ…まだやってもいないのに頭が痛くなりそうだ

「これはいつまで？」

「どっちも来週の水曜です…」

「…国語と社会はないの？」

「ないですね」

「……………よし英語からやろっか」

それはもうかなり残念そうな顔と声でそう言われる

量が多いやつからやっていくつもりらしい…が、英語とか早朝までかかっても理解出来る気がしねえぞ

「─ってことで、ここはどういう文になる？」

「It is essential that the rule be changed…ですか？」

「そうやれば出来るじゃん〜！
じゃあ英語終わったし1回ご飯食べよ、作るからその間にお風呂入っておいで準備してくるね」

大体2時間半くらい後に英語のプリントは全て終わった

びっくりするほど先輩は教えるのが上手かったし
…ちょっと恥ずかしいけど読めないところはフリもふってくれた

まあ明日まで覚えてるかどうかは別の問題だけども