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｢やっと人混み抜けられた。
近いんは嬉しいけど、毎朝これは大変やな。
気をつけな、降りられんかもしれんし｣
......
｢時間帯が悪いんやろか？
まぁでも部活が始まれば朝練もあるから、もう少しはよ出られるな。
そしたら人も少なくなってるやろうし。
なぁA？｣
......
｢どしたん？そんなあほ面して｣
は？
｢あほ面じゃないし。
ていうかそろそろ手離して｣
電車降りてからもずっと繋がったままの手。
それに気を取られてて返事を返さなかったら、まさかのあほ面呼ばわり。
｢あ、忘れとったわ。
にしても手繋いでるだけで照れるなんて、Aもまだまだお子ちゃまやな｣
フッって鼻で笑いながら離してくれた。
｢年は変わらないから。
第一手だけでって何？それじゃ廉はそれ以上した事あるみたいな言い方じゃん｣
廉に彼女が出来たのは1回だけ。
しかも1週間も経たないうちに別れたはず。
廉に彼女なんてできた日には、学校中の女子が騒ぎ始めるからすぐに分かる。
この話もその時に聞いたもの。
たかだか数日で中学生がキスまでする？
どんだけこいつは手が早いの。
｢んなんどうでもええねん。
なんやねんその顔。
ほら、行くで！｣
先に歩いて行く廉の後を、小走りで追いかけた。
＿＿＿
桜の花びらが舞っている校門をくぐるとと、新入生とその家族で混雑していた。
人混みがあまり得意ではない廉は、この状況に顔をしかめている。
｢これじゃ写真撮るのは無理そうやな。
帰りに撮るんでええ？」
｢うん」
卒業式や入学式に写真を撮るのは昔からのこと。
そして毎回…
｢ねえ、かっこよくない？」
｢だよね、思った思った！」
｢この高校にして正解だったね」
｢同じクラスになれるといいな」
｢隣にいる子彼女かな？」
｢もしそうならマジでショックなんだけど」
廉に視線を奪われた女子達から、もれなく私まで視線を浴びることになるのもお決まり。
そして必ず同じクラスになった子から
｢永瀬くんと付き合ってるの？」
と聞かれる。
それがまた始まると思うと、面倒臭いなぁ。
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Sakura(プロフ) - Ren_ymd.さん» Ren_ymd.さん。コメントありがとうございます！はい！！ (2019年9月15日 21時) (
レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
Ren_ymd.(プロフ) - 面白かったです！続きとても楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年8月15日 16時) (レス) id: 5da2d93ad2 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - kingkokoaさん» Kingkokoaさん。コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです（笑） (2019年8月10日 10時) (レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
kingkokoa - 面白かったし見ててキュンキュンしまくりですっ (2019年8月6日 14時) (レス) id: 9edbb6a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年8月3日 23時
