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廉の家に来てから数時間が経過した頃、玄関のドアが開く音と同時に元気のいい声が聞こえてきた。
｢Aちゃん来てるん！！
はよ言ってや〜。
分かってたら寄り道せんと帰ってきたのに｣
少し高くて、まだ幼さを残すこの声の主は俊くん。
廉の弟だ。
｢Aちゃーん！｣
ドタバタ音を鳴らしながら階段を駆け上がってきた俊くんは、そのまま勢いよく抱きついてきた。
｢結果聞いたで。合格したんやってな。
さすがAちゃん、おめでとう｣
｢ありがとう｣
その笑顔に癒されていると、パッと俊くんが離れた。
その正体は廉だ。
俊くんの首根っこをがっちり掴んでいる。
｢Aに抱きつくな言うてんのに何やってるん。
小4の男子が恥ずかしくないん？
見てるこっちが恥ずかしいわ｣
眉間に皺を寄せ、不機嫌な顔をしている。
｢廉には関係ないやん｣
離してもらおうと、ジタバタ暴れる。
でもここで賢いのが俊くんだ。
閃いた顔をすると、廉に何かを囁いた。
途端に廉は顔を赤くして、掴んでいた手を離した。
その隙に俊くんは逃げる。
｢まぁ頑張りや｣
パクパクと、魚のようにさせている廉。
一体何を言われたのやら。
｢ほなAちゃん、行こ｣
そんな彼とは対照的に、俊くんは満面の笑み。
ドアが閉まった直後、廉の叫び声が聞こえてきた。
それに対して俊くんはクスクス笑っている。
＿＿＿
｢さてと、食べよ｣
おじさん以外が揃うと、各自席に座る。
私も永瀬家にお邪魔した時の定位置に腰掛けた。
｢合格おめでとう！
今日は簡単なものしか作れへんかったけど、また今度みんなでお祝いするからね｣
簡単なものっておばさんは言ったけど、目の前にあるのは私と廉の好物ばかり。
おばさんが時間をかけて作ってくれたのが分かる。
｢ありがとうございます。
いただきます｣
｢いただきます｣
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Sakura(プロフ) - Ren_ymd.さん» Ren_ymd.さん。コメントありがとうございます！はい！！ (2019年9月15日 21時) (
レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
Ren_ymd.(プロフ) - 面白かったです！続きとても楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年8月15日 16時) (レス) id: 5da2d93ad2 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - kingkokoaさん» Kingkokoaさん。コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです（笑） (2019年8月10日 10時) (レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
kingkokoa - 面白かったし見ててキュンキュンしまくりですっ (2019年8月6日 14時) (レス) id: 9edbb6a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年8月3日 23時
