＊ ページ28
｢偉いね。俺何もしてない｣
あははって笑ってる海ちゃん。
｢笑い事やないやろ。高校は留年あるからな｣
そんな海ちゃんの笑顔をバッサリ切り捨てる廉。
肝心の海ちゃんは変わらずに笑っているものの、どこか引きつって見える。
｢やっぱりそうだよね…そうなんだよね…
どうしよう！！｣
事の重大さを実感したのか、泣きそうになっている。
聞くところによると、最近は絵を描くことや遊びに没頭していて勉強が疎かになっていたらしい。
｢毎日やっとけば慌てたりせえへんのに｣
アホやなって言って、スマホをいじり出す。
助ける気はゼロだ。
｢Aちゃ〜ん｣
目をうるうるさせて甘えて来る海ちゃんは、私がそれに弱いことを知っている。
でもここで助けたらきっと毎回そうなって自分でやらなくなりそうだし…
でも助けなかったら助けなかったで…
お願いと続くうるうる攻撃。
葛藤の末、私の出した答えたは…
｢一緒にやる？｣
これだ。
私はきっと、海ちゃんには一生勝てない。
｢いいの！｣ ｢はぁ！？｣
その直後、海ちゃんの嬉しそうな声と、廉の嫌そうな声が同時に聞こえた。
でも廉の方は無視。
｢私で良かったら｣
｢さすがAちゃん！！頼りになる！
あっどうせやるなら紫耀達も誘お。
場所は紫耀の家を借りればいいんだから｣
伝えてるくねと言って、教室を出て行った。
スマホという連絡手段があるのに…
まぁ授業が始まる前に戻ってくれば平気かと思い、深く考えるのはやめにした。
そして、先程嫌そうな声を発した廉はというと…
｢だっるぅ｣
椅子にもたれてそっぽを向いている。
｢ごめんね。でもたまにはみんなでやろうよ｣
｢せやけど、考えてみ。
海人だけやなくて優太達までいるんやで。
勉強なんて絶対にできひんわ。
あそこは集まったらアホな事しかしない｣
めんどくさいと言わんばかりに、机につっ伏す。
軽く唇を尖らしている姿が幼く見える。
｢…何笑ってるん？｣
｢いや、なんでもないよ｣
言ったら絶対怒られる。
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Sakura(プロフ) - Ren_ymd.さん» Ren_ymd.さん。コメントありがとうございます！はい！！ (2019年9月15日 21時) (
レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
Ren_ymd.(プロフ) - 面白かったです！続きとても楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年8月15日 16時) (レス) id: 5da2d93ad2 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - kingkokoaさん» Kingkokoaさん。コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです（笑） (2019年8月10日 10時) (レス) id: 526275f0cc (このIDを非表示/違反報告)
kingkokoa - 面白かったし見ててキュンキュンしまくりですっ (2019年8月6日 14時) (レス) id: 9edbb6a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sakura | 作成日時：2019年8月3日 23時
