『拝啓、いつかの貴女へ』Ⅱ (ページ19)

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４４話《ほのぼの日常》ページ19

あれからもう二週間が経った。
秀一に無理やりFBIに連絡し私の療養休暇として5ヶ月休ませられることになってしまった。
そしてそれをやった張本人は…。

『気持ち良さげに寝ちゃって…いつになったら離してくれるんだか。』

只今午前9時。
秀一は私を抱き枕状態にし、今もなおスヤスヤと眠っている。
私は呆れながらも可愛い寝顔にほくそ笑み優しく頭を撫でる。
少し身動ぎしたがすぐに寝息を立て始める。

『…かっこいいくせに可愛いところありすぎでしょ。』

赤『ホォー。そう言ってくれるのは嬉しい限りだな。』

『うわっ！お、起きてたの？！』

赤『ああ。お前が起きる十分前からな。まあ、抱き心地が良くて動かずにいて正解だったな。いいものが見れた。』

そう言われ、恥ずかしくなり顔が熱くなっていくのを感じた。
すると秀一は思い出したような声をだし私を抱いたまま起きあがる。

『急にどうしたの？！』

赤『今日…。ボウヤたちがお前さんを連れてトロピカルランドに行きたいと言っていたのをすっかり忘れていたよ。』

『それって何時に行く約束だったの…？』

赤『9時半に電車に乗って行くそうだ。』

只今の時刻…9時20分…。
ま、間に合わないじゃん！そう思って秀一を見るといつの間にか電話をかけていた。