【REAL⇔FAKE】嘘のようでリアルな恋 (ページ8)

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〜育田悠輔side〜

ピンポーン♪

｢ん?...誰だ?今日誰か来るっけ｣

ピンポーン♪

再度インターフォンが鳴る

｢今家にいんのは.....翔琉か〜｡あいつは寝てるよなぁ｣

よっと腰を上げて玄関に向かおうとする

翔｢.....はーい.....｣

｢あれ､翔琉起きてんじゃん｡じゃ任せよ｣

が､一向に翔琉は戻って来ない

｢ん?なんか長くね?｣

と､玄関から翔琉の声が聞こえてくる

寝起きのあいつには珍しく､楽しげな声だ

微かに誰かと会話しているのがわかる

｢なんだ〜?あいつの知り合いか?｣

気になるし､行ってみるか

｢翔琉?どうした?｣

翔｢あ｣

??『.....え』

女の子...か.....?聞いた事...あるような.....

｢翔琉〜?｣

翔｢あ､おま.....｣

翔琉の後ろから外を覗く

｢.....え.....A.....?｣

A『.....悠輔.....さん...?』

そこには､Aがいた

驚いたと同時に嬉しかった

だって､ずっと会いたかったから

ずっと忘れられなかった人だったから.....

でもAは､顔をひきつらせて背を向けて帰ろうとした

反射的に体が動いた

Aの腕を掴んで引き止める

Aは泣き出しそうな顔で俺の手を振りほどこうとする

｢待てって､逃げなくてもいいだろ!｣

そんな俺たちの間に翔琉が割って入ってくる

翔琉に言われ､Aの手を放す

Aは手を放しても､さっきのように背を向けようとはしなかった

翔琉の提案でAを家に上げる

ソファに座ったAは身を硬くして一言も発しない

何か声をかけるべきなのはわかるけど､どうすれば良いか分からない

そんな俺たちに痺れを切らしたように､翔琉がリビングを出て行った