【REAL⇔FAKE】嘘のようでリアルな恋 (ページ45)

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〜牧野 Aside〜

梅原さんのパンケーキをいただき､ソファに座って朱音さんを待つ｡

パンケーキはふんわりと柔らかくて､ホッとする甘さで美味しかった｡

加えて､皆さんは､落ち込んだ私を何とか励まそうとしてくれているようで､重くなってしまった空気が嘘のように軽くなっていった｡

征行さんも梅原さんも､私にかなり気を使ってくれているようで､ありがたかったが何だか少し申し訳なさを感じる｡

悠輔さんはと言えば､私より少し離れた所に座ってスマホに目を落としている｡

俯いているから画面は見えないが､時折眉間に皺を寄せている事から､恐らく私と悠輔さんとの事についての何かしらなのだろうと察せられる｡

マスコミは､こういうのにはこぞって群がってくるものだ｡

声をかけるべきなのだろうか?でも､なんと言えば良い?

傷付いているのは私だけではないと言うのに｡

それでも､頭ではそう分かっていても､体はなかなか言うことをきいてくれない｡

勇気が振り絞れず､そんな自分にウンザリとしている間に､お兄ちゃんと翔琉さんが戻ってきた｡