５話『友人帳とは』 ページ6
｢さて、先ほどの話の続きだが、お前には結界を破ってもらった恩もある。
暫くは用心棒でもしてやるから先生とでも呼ぶんだな。
ついでにお前も守ってやろう。私は少々お前に興味があるのでな｣
猫・ニャンコ先生の視線は夏目からAに移った。
その目は何かを探っているふうにも見える。
その視線に気づいているはずのA。
だが特に反応せずに、スイカを黙々と食べている。
｢この、友人帳って何なんだ？｣
｢夏目レイコがイジメた妖怪達の名前が書いてあるのさ｣
ニャンコ先生の言葉に、Aと夏目はスイカを食べる手を止めた。
｢人とうまく付き合えなかったレイコは、憂さ晴らしに見かける妖怪達に片っ端から勝負を挑んだ。
レイコは協力な妖力を持っていて、ほとんどイビリだったわけだが。
相手を打ち負かしては、負けた方が子分になるという約束を守らせるため、紙に名前を書かせた。
それを集めまくったのが『友人帳』だ｣
｢...ニャンコ先生はなんでそんなのがほしいのさ｣
｢それはお前、その紙を持つ者に名を呼ばれ、命令を受けると逆らうことは出来ないと言われている。
つまり多くの妖怪を統べることができるのだ｣
｢！｣
その説明に、Aがピクっと反応を示したのを見逃さないニャンコ先生。
だが夏目は気付かなかったようで、手にある友人帳をパラパラと捲っている。
｢これがそんなたいそうなものか？｣
ぞんざいに扱っている夏目を見て、ニャンコ先生は叫んだ。
｢わっ、バカ！
その紙を燃やすとその妖怪も同じ目に遭うと言われている。
だからこそここら一体の妖怪は夏目レイコを探し回っているのだ。
お前、危ないぞ｣
今までの雰囲気から一変したニャンコ先生に、夏目は思わず唾を飲み込んだ。
とその時、
｢ごめんください｣
来客が来たようだ。
｢塔子さんは？｣
夏目は塔子がいるかの確認をAにする。
Aは食べ終えたスイカをお皿に戻し、自分のと夏目のお皿をお盆の上に重ねながら答えた。
｢買い物に行くって言ってた｣
Aが返答すると、夏目は｢なら俺が行くよ｣と言って下へと降りていった。
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あまね(プロフ) - ああああすきです！ (10月6日 19時) (
レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
シオン - この作品は、更新されていないのですが。作者さんは、もうこの作品は、書かないのでしょうか？できれば、また書いてほしいです！そしたら、絶対読みます。 (2021年1月20日 11時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 初めまして、私は、シオンといいます。とても素晴らしい作品だと思います。 (2021年1月20日 11時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2020年10月21日 12時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - この作品も面白いです。でも“隠された気持ち”の作品の続きが気になります。続きを書いてください！楽しみに待っています！！ (2020年5月24日 14時) (レス) id: 940266ae7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2018年2月25日 13時
