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｢腎臓が片方ないとかそういうことかい？だとすると、犯人は金融業とか...｣
｢窖に住む中国人は、考えが物騒だねえ」
葬儀屋はAの背後に回り、ある場所に手を当てた。
｢ここが、たりないんだよ」
その場所にある臓器の名称を知っていたAの顔色が変わる。
｢...子宮｣
信じられないと言いたげなAだったが、葬儀屋はいたって普通の表情で答える。
｢そう。最近急にそういうお客さんが増えてねぇ。しかもどんどん
｢いくら人通りがないとはいえ路上で...しかも真夜中となると、的確にその部位を切除するのは素人には難しいのでは？」
｢鋭いねぇ、執事君。小生もそう考えているんだ」
葬儀屋はAから離れると、次にシエルのお腹と首元に手を当てた。
｢まず鋭いエモノで首をかき切り、次に腹を切り裂いて大切なものを奪うのさ。手際の良さとためらいのなさから考えて、素人じゃないね。多分『裏の人間』だ。
伯爵とご令嬢が来るってわかってたのは、そういうことさ。犯人が裏の人間の可能性があるなら、必ず君達が此処へ召喚されると思った。きっとまた殺されるよ。ああいうのはね、誰かが止めるまで止まらないのさ｣
検死解剖が趣味の葬儀屋からすると、切り裂きジャックのお客さんは大歓迎。世間を騒がす事件も、彼の愉しみや喜びには関係の無いことだ。
｢裏社会には、裏社会のルールがある。理由なく表の人間を殺めず、裏の力以て侵略しない。
女王の庭を穢す者は、我が紋にかけて例外なく排除する。どんな手段を使ってもだ｣
｢あの方がそれを望むなら、私はそれを叶えるだけよ｣
二人は立ち上がると、店の扉へと歩く。
｢邪魔したな、葬儀屋｣
｢教えてくれてありがとう｣
一同は、葬儀屋を後にした。
＿＿＿＿＿
馬車に乗り込み、町屋敷へ戻る。
｢さっきの話で大分絞れるな」
｢そうですね。まず医学・解剖学に精通する者の中でアリバイのない者。そして、秘密結社や黒魔術に関わる者も挙げられます」
｢どこが絞れてんのよ。この社交期に一体どれだけの人が集まってると思うの！？｣
マダムはうんざりとした口調で言った。
｢地方から連れてきた主治医もいるのよ？後一週間もしないうちに社交期が終わって主治医は地方に戻ってしまう｣
｢ではそれまでに調べれば良いのです」
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MOMO(プロフ) - 26ページの最後の”夜空に浮かぶ月だけだった”っていう表現の仕方が凄く素敵で綺麗です！！その夜のこともいつか詳しく書いて欲しいです／／これからも頑張って下さい！ (2023年2月20日 5時) (
レス) @page26 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
//// - や、やばい・・・ (2018年2月10日 13時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
aiai1121224(プロフ) - とても面白くてすごい好きな作品です！更新頑張ってください！応援してます！シエルとってもかっこいいです！ (2017年12月30日 1時) (レス) id: cb7124050f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - フォローがホローになってました (2017年11月3日 15時) (レス) id: 394e6279c9 (このIDを非表示/違反報告)
SHION*(プロフ) - 三日月プリンさん» 直しました。教えてくれてありがとうございました！ (2017年10月24日 21時) (レス) id: 2fd90462d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2017年1月18日 19時
