＊ ページ15
Aは表情を緩めながら、廊下を歩いていた。
｢そんなにいいのか、アイツのパイは？」
｢あなたがセバスチャンのガトーショコラを好むのと同じよ｣
｢そうか｣
つまり、とてもいいということだ。
シエルは自分と同じだと聞くと納得したのか、それ以上追及せずに部屋のドアを開けた。
｢そんなに好きなら...っ！！？｣
シエルが背後を振り返った時だった。
何者かに、口を布のようなもので塞がれた。それからは、微かに薬品の匂いがする。
視界が霞む中、最後に見たのは、何者かに抱えられているAの姿だった。
＿＿クソッ...
Aを助けようと延ばされた腕は、届くことはなかった。
＿＿＿＿＿
馬車の手配を終えたセバスチャンは、お茶菓子を部屋へと運んでいた。
｢アフタヌーンティーをお持ち致しました」
扉をノックするも、いつまで経っても返事が返ってこない。
｢坊ちゃん、お嬢さま？｣
不審に思ったセバスチャンは、扉を開ける。
｢！！これは...」
彼の目に飛び込んできたのは、荒らされた室内だった。
そこにシエルとAの姿はない。
｢嗚呼、何という事だ。お嬢様が楽しみにしておられたパイが無駄になってしまった。これは、急いでお迎えに行かなければ」
部屋の惨状を見て察したセバスチャンは、怪しく微笑んで部屋を後にした。
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MOMO(プロフ) - 26ページの最後の”夜空に浮かぶ月だけだった”っていう表現の仕方が凄く素敵で綺麗です！！その夜のこともいつか詳しく書いて欲しいです／／これからも頑張って下さい！ (2023年2月20日 5時) (
レス) @page26 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
//// - や、やばい・・・ (2018年2月10日 13時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
aiai1121224(プロフ) - とても面白くてすごい好きな作品です！更新頑張ってください！応援してます！シエルとってもかっこいいです！ (2017年12月30日 1時) (レス) id: cb7124050f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - フォローがホローになってました (2017年11月3日 15時) (レス) id: 394e6279c9 (このIDを非表示/違反報告)
SHION*(プロフ) - 三日月プリンさん» 直しました。教えてくれてありがとうございました！ (2017年10月24日 21時) (レス) id: 2fd90462d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2017年1月18日 19時
