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無事といっていいのか定かではないが、一応シエルのテストは終えた。次はAの番だ。
彼女が挑戦するのは...
｢綱渡りどす！」
空中勝負の綱渡りだ。なかなかの高さがあるそれに、Aの表情にも焦りが見える。
そんな彼女の後ろでは、ドールが腰に命綱を繋いでいた。
｢ドール〜しっかり命綱繋いでおくれやす。
初心者やし、落ちたら危ないから〜」
流石に分が悪いと思ったシエルが他の演目にすべきだと言うが、道化師は聞く耳もたず。
いくら女王の猫といえど、温室育ちの彼女が綱渡りを無事に終えるとは考えにくいと思うシエルの気持ちも分かる。だが、道化師達はAの正体などら知らないので、普通に試験として試しているにすぎない。
｢おい、セバスチャン」
作戦が失敗してもいいから今すぐ止めろと言いたげなシエルの表情に対し、セバスチャンは焦り一つ見せない。
シエルに対してはあれでも、普段Aには心配性な一面を見せる彼らしくないその姿に、やはり悪魔だと場違いながらシエルは再認識していた。
｢ご安心ください。お嬢様が怪我しそうな場合はすぐにお助けします。レディーに怪我を負わせるなどあるまじき失態ですので。ですが...お嬢様は大丈夫かと」
｢なに？」
どういう意味だと聞こうとした瞬間だ。
おおー！！と、ジョーカーから驚嘆の声が上がった。
視線の先には、平地を歩いているのかと間違うほどに平然と綱を渡っているAがいた。
＿＿＿な！
これにはさすがのシエルも驚きの表情を浮かべ、隣に立つセバスチャンは、やはりと愉快そうに含みのある笑みを浮かべていた。
周囲の視線を受けながらも、Aは動じることなくそのままゴールした。
拍手を受けながら戻ってきたAは、訝しげな視線を送るシエルの隣に並んだ。
｢あれはどういう仕掛けだ」
戻ってきて早々その質問をされたAは、失礼ねと言いたげな視線を送っていた。
｢このカワイコちゃんたちは合格っスね、先輩」
両者ともに問題なく試験は終了したので、合格は決まりだとダガーをはじめ誰もが思った。けれど、道化師の表情は晴れない。
｢まだや」
どうやら、まだ合格判定はもらえないらしい。
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向日葵 - 更新されてて嬉しくて一気に読んじゃいました！お忙しいとは思いますが、続き楽しみにしてます！ (4月16日 2時) (
レス) @page34 id: cb9e52fa3f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続きください！楽しみにしてます✨ (3月4日 21時) (レス) @page25 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
しゅな(プロフ) - 更新ありがとうございます！( ；__；)大好きです！すごい面白い展開で、楽しみです、、！応援してます！ (2月1日 0時) (レス) id: 4012986507 (このIDを非表示/違反報告)
心美 - 最初見たときびっくりしましたよ！私の名前と全く同じ〜なんか嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (7月23日 10時) (レス) @page7 id: b5a6a9d7fe (このIDを非表示/違反報告)
あられ - えー！！ここで終わってしまうの勿体無いです…更新される日を待ってます… (2022年11月3日 23時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2021年11月23日 0時
