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争奪戦の結果、シエルとAはパンを一つずつしか手に入れることが出来なかった。
それに気づいたソバカスは、自身が取ってきた山盛りの食事を気前よく二人に分け与える。
｢オレのおかず分けてやっから！お前ら細せーしチビなんだから沢山食って育て！」
｢あ、ありがとうございます...」
｢ありがとうございます」
普段の食事では絶対に出てこないであろうメニューを前に、Aは少しドキドキしながら食事に手を伸ばした。
｢それにしてもブラックのまかない、まじうめー！」
｢そうですね」
場所が変わろうともセバスチャンが作る料理は絶品で、Aはシエルとソバカスが会話を交わしている横で、フィッシュ&チップスを黙々と食べていた。
｢うしっ、ごちそーさん！練習の時間だ、行くぞー」
｢え？もうですか？」
会話をしながら、しかも量は彼の方があったのにも関わらず、食べ終わるスピードはシエルの倍以上早かった。
シエルも慌てて残りを食べ終え、ソバカスと共に練習場に向かった。
ーーー
使った食器を洗い場担当に引き継いでから、Aは仕事へと向かう。
今日の担当はタオル整理だ。
もちろんAにも練習時間が割り振られているが、彼女はそれをするよりもこうして動いている方が好きだった。なので仕事を見つけては、黙々と片付けていく。
｢アリス、これもお願いしてもいい？」
｢はい」
シャワーを男性たちが使用しているため、タオルの消費が激しく、女性たちはその補充に追われていた。
Aもそのうちの一人で、シャワーを浴びないセバスチャンと共に補充作業を行っていた。
｢お嬢様はこういったことに抵抗がないのですね」
彼女の立場ならば、こういった仕事は好まないはず。むしろシエルのように失敗することの方が当然とも言える。
けれど今のところAに失敗は見られず、むしろどこか慣れているようにも見えた。
｢料理とかこういった作業はしたことがあるから。
むしろ慣れない環境でじっとしているくらいなら、動いている方が気が紛れていいの」
そういうものなのかと、セバスチャンはあまり深く考えずに返事を返す。
彼は人とは違うので、普通の感覚で物事を図ることは不可能だ。だが、これが貴族令嬢の普通の考えとはかけ離れていることくらいは容易に想像がつく。けれどそれがAという令嬢ならば、それでいいではないか。セバスチャンはそういう考えだった。
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向日葵 - 更新されてて嬉しくて一気に読んじゃいました！お忙しいとは思いますが、続き楽しみにしてます！ (4月16日 2時) (
レス) @page34 id: cb9e52fa3f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続きください！楽しみにしてます✨ (3月4日 21時) (レス) @page25 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
しゅな(プロフ) - 更新ありがとうございます！( ；__；)大好きです！すごい面白い展開で、楽しみです、、！応援してます！ (2月1日 0時) (レス) id: 4012986507 (このIDを非表示/違反報告)
心美 - 最初見たときびっくりしましたよ！私の名前と全く同じ〜なんか嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (7月23日 10時) (レス) @page7 id: b5a6a9d7fe (このIDを非表示/違反報告)
あられ - えー！！ここで終わってしまうの勿体無いです…更新される日を待ってます… (2022年11月3日 23時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2021年11月23日 0時
