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「あー!大気と夜天だ!!」
「「えー!!」」
美奈子ちゃんの言葉に、レイちゃんとまこちゃんのジャンプ力が上がる。それに続くように、私とうさぎちゃんも先程よりジャンプする勢いを強めた。
「あ、確かにかっこいい」
「でしょ!」
遠目から見ても容姿が整っているのが分かった。
「こんな所じゃ埒があかないわ!みんな、行くわよ」
「「「「おーう!」」」」
スリーライツが好きな四人は、人ごみをかき分けて前へと進んでいく。
「おーい、みんな待ってよ」
「行っちゃったね」
少しでも隙間があればその間を器用に通り、どんどん前へ進んでいく。
もうその姿は見えない。
スリーライツに関心がない私とうさぎちゃんは、最後尾に取り残されてしまった。
___
「これじゃあ前で見るのは無理そうね」
「全然途切れないもんね」
中に入るのは諦め、周囲を歩いてみることにした。
「あーあ、ロケ地見たかったのにな...ん?」
「どうかした?」
うさぎちゃんの視線の先には、関係者以外立ち入り禁止の看板がある。
「スタッフの休憩所かな?」
「かもね。普段はあんな看板ないもの」
ルナとそんな会話をしていると、うさぎちゃんがうふふと笑い出した。
嫌な予感がする。
「てことは、誰にも邪魔されずにアリスちゃんとかに会えたりするわけね。
私ってばちょーラッキーかも」
よし行こうと、手首を掴まれた。そのまま抜き足差し足忍び足と、立ち入り禁止看板へと近寄っていく。
「ばれたら怒られるよ」
「ばれなきゃいいのよ、ばれなきゃ」
「まったく」
とはいえ、ここにうさぎちゃんを一人置いていくわけにもいかない。
しょうがない。少し除いて誰もいなければ諦めるだろう。
説得を諦め、私も中へと入っていく。
と、その時だった。
「そっから先は立ち入り禁止だぞ」
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作者名:SHION* | 作成日時:2022年10月20日 22時