思い出すのは、いつも (3)【黒尾鉄朗】

七月 ページ46

大変なのは六月だけだと思っていた一ヶ月前の私へ





一ヶ月経っても大変だし



あと、精神的なストレスが

日を追うごとに増していきます。





そしてたぶんこれは

一ヶ月後も変わらないと思うので。





希望を持つことは諦めましょう。





ただ、七月後半と八月の私は


どうにかお盆休みを生きる希望として頑張ってください。





「はぁ…………」





ため息は嫌いだった。





"ため息は幸せを逃す"





だから、今までも

つい出ちゃうこともあったけど



すぐに吸い込んで深呼吸に変えていた。





だけど。





ここ一ヶ月

なんかもうため息しか出なくて、



吸い込むのも面倒になり。





吐き出しっぱなしで過ごしている。





あ、だから私は今こんなに大変なのか？



なんか納得。





ただ私自身がもっと仕事を覚えない限り


この負の連鎖は止められない。





だからもう、諦めた。






はぁ…………





初めての研修があった翌週



残りを二日に分けて研修してもらう予定になっていたけど



なんか社内事情が変わるかもしれないとかなんとかで


翌々週に持ち越しになった。





だけどもちろん、


七月スタートは変わらない。




ということで、残り二日の研修時間で

詰め込むだけ詰め込まれて



七月まで残り数日





地獄の日々のスタートだった。





前回その場でメモを取ることが

研修が進まない原因の一つだと思い、


動画を撮らせてもらい


とにかくメモは取らずに進めて、

後で見返して復習ができるようにした。





だからどうにか研修は終わったけど


ボリュームが凄すぎて

七月一日の朝まで準備したけど、




結局最後まで辿り着けなかった。





ただ、そこはすぐに必要な内容ではなかったから

とりあえず置いといて。




七月一日、業務スタート





だけど、動画の内容をメモに起こしただけの状態だから



もちろん仕事なんて、できない。

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