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「自信を持て、これがお前だ」
髪を下ろされ、化粧をされ。
「中身も外見も、全て合わせてお前なんだ」
鏡に映るこれが、私。
「最初は皆戸惑うかもしれないが、すぐ受け入れてくれる」
「・・・でも、私は」
「竹谷達を騙した、それはもうどうしようもない」
「・・・受け入れてくれると、思えないんです」
どうして言わなかったと、怒鳴られるだろうか。
冷たい目で、何も言わず見下されるだろうか。
そんな恐怖ばかりで。
「気持ちを伝えろ」
「気持ち?」
「そうだ、思ったことをそのまま言ってみろ」
あいつ等になら、届くはずだ。
自信満々に言い切った立花さんに、不思議と気持ちが軽くなる。
「これが終わってから、気が済むまで話してみればいい」
「・・・はい」
「よし、行けるか?」
「大丈夫です」
「任せたぞ」
立ち上がると、立花さんにそう言われた。
「私の服を、最大限に魅せて来い」
「・・・任せて下さい」
さぁ、行こう。
影星Aとして、魅せなければ。
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YATEN - すごい面白かったです!続き待ってます (2018年8月12日 16時) (レス) id: 43fd79bf09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なりがし | 作成日時:2015年8月3日 10時