いつか君に…【鶴丸国永】 (ページ16)

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15話ページ16

そんな私を見て鶴丸は「はぁ…」とため息をつき私から離れた

正直ため息をつきたいのはこちらだと思ったが、ひとまず離れてくれたことにほっとした

緊張が解けた私は床にぺたりと座り込んだ

鶴「きみは何も分かってないな」

鶴丸は呆れた顔で言った

私はその顔に無性に腹が立ち、涙目ながらに睨んだ

「それなら言葉で言ってくれればいいでしょ…！」

しかし鶴丸は怯える様子もなく

鶴「こうでもしないときみは分からないだろ」

鶴「…まぁ結局分からなかったが…あとその顔も逆効果だぞ」

なんだか馬鹿にされているみたいで余計に腹が立ったが、これ以上言ったら何をされるか分からないので何も言わないことにした

鶴「とにかく、もっと警戒心を持て。きみは無防備過ぎる」

「なら最初からそう言ってくれればっ…！」

思わず反論してしまった

鶴「言ったってきみは分からないだろ。ここまでしても結局分からなかった訳だしな」

「っ…」

分からなかったという部分を強調して言われ、私は何も言えなくなった

いまだになりやまない胸の鼓動に、私は胸に手を当て大きく深呼吸をした

何度か繰り返し、やっと落ち着いてきた

鶴丸はそんな私を見て

鶴「まぁ…わからせる為だったとはいえきみに怖い思いをさせてしまったな…すまない」

まさか私もこんなことをされるとは思っていなかったので、正直とても怖かった

「本当だよ、でも私も悪かったとは思う…」

鶴丸に警戒心を持てと言われたが、それは友達にも言われたことがあった

だが警戒心とは具体的にどのように持つのだろう…

鶴「悪かったとはどのへんがだ？」

またも聞き返され少し焦ったが、さっき鶴丸が言っていたことだと思い

「け、警戒心が無いところ…？」

鶴「…はぁ、きみなぁ…全くわかってないだろ」

鶴丸は大きなため息をつき、呆れたように言った