気にしてない ページ39
イブラヒム)日本ごときがなめやがって!
マジド)ここから先は通さん!
野坂からパスを受け取った灰崎にイブラヒム、マジド、ザファルの3人がディフェンスについていた。
灰崎)チッ
ヒロトへとパスを出そうとするものの、相手もパスを出させまいと必死にディフェンスをしていて中々パスが出せない。
A)灰崎くん!
Aがパスをくれるように名前を呼ぶと。
灰崎)おう!
灰崎からパスが出されボールがAの元へと渡る。
だが、すぐにDF陣がAの方へ向かって来る。
A)(誰か…誰か…!)
ディフェンスのついていない人がいないかと探している…すると。
A)(……っ見つけた!)
A)明日人くん!
Aは明日人へパスを出した。
明日人)“シャイニングバード!”
アデク)“忘却のソナタ!”……フォルテッシモ…がぁ!
明日人の必殺技は見事に相手の必殺技を打ち破ったのだ。
4-2…そこで試合が終了した。
しの)っ勝ったぁ!
明日人)やったあ!
A)明日人くん、ラストゴール凄かったよ!
明日人)A!ありがとう
目を輝かせながら明日人の元へ駆け寄ると片手を上げられる。
それに応えるようにAも片手を上げハイタッチを交わした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
試合が終わり、Aとしのは女子更衣室で着替えている。
しの)や〜…今回も勝てたね!
A)うん、最近ずうっとハラハラしてばっかりだね…
「サッカーってこんなのだっけ…」と遠い目をしているAにしのも思わず苦笑いが零れる。
しの)なんかセコイのばっかだよね、正々堂々とサッカーしてーなー
そんなしのの言葉にAは同感だと言わんばかりに頷きまくる。
しの)…ねねっ
A)うん?
着替えを済ましお互い、髪を結び直したりメイクをやり直しているところにしのがAの方へと向きなおる。
しの)さっきの、気にしなくていからね
A)さっきの?
こてんと首を傾げるAにしのは言いづらそうに口を開く。
しの)グリッドオメガ…
A)!
グリッドオメガ…先程のグリッドオメガver.2.0の事だろう。
Aはその話に目を見開くがすぐに笑顔へと変わる。
A)大丈夫、もう気にしてないから
しの)…でも
心配するしのにAは力強く大丈夫だとアピールする。
A)もう、大丈夫だよ…ほら!先に行ってるよー?
髪がいつも通りに結べたのを確認すると、Aは悪戯っ子のような笑みを浮かべて扉へと手をかける。
しの)えっ、ちょちょっ!まってまって!!
そんなAを見てしのは慌ててすぐに荷物をまとめる。
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作者名：39 | 作成日時：2023年5月20日 1時
