捕まった円堂 ページ1
翌日。
A)…38.4℃……やらかした…
Aは自分の布団にくるまりながら目の前にある体温計へと目をやると頭を抱えた。
A)やっぱり湖に落ちたのがいけなかったなぁ……くしゅん!!
ズズッ、と鼻をすすりながらマスクをつける。
A)もうお昼前だ……今日が仕事休みの日で良かった…
マネージャーか誰かに動ける間にこの状態を伝えておこうと、寝巻きのまま自分の部屋を出る。
一方、他の者達はと言うと。
しの)ゴーレム、すっげえ隈じゃん!化粧で隠そっか?
岩戸が力なく項垂れているのをしのが発見する。
岩戸の推しであるしのが問いかけても、岩戸は虚ろな目をして「ゴス」と小さく呟くだけ。
しの)(推しを目の前にしてこれって…よっぽどだな)
すると、お昼頃に円堂と共に買い出しへ行ったはずの杏奈が1人で帰ってきたのだ。
明日人)キャプテンが警察に捕まった!?
その杏奈からあまりに衝撃的なことを聞いてしまった。
杏奈)違う!円堂さんは何もしていない、私を守ろうとしたら不良達が勝手に突き飛ばされた様な演技をしたの…!
しの)豪炎寺先輩に鬼道先輩もいないのに、まもるん先輩までいなくなるとか…!もう頼れんの風丸先輩くらいじゃん……
剛陣)何気に俺らを頼りないって言ったぞッ!?
そう呟くしのの言葉に過剰に反応する剛陣。
そんな剛陣を宥める新雷門メンバー。
灰崎)また誰かさんの差し金じゃねえのかよ!
灰崎は部屋の隅で1人ノートパソコンを打っている一星を睨んだ。
風丸)いや組織的な策略かもしれない
ヒロト)一体この大会はどうなってやがるんだ!
風丸)精神的なチームの要である円堂を潰して、日本を負けさせようという魂胆だろうな
監督)仕方ありませんね、次の試合は円堂君無しで行くしかなさそうです
そう言う趙金雲は全く動揺していないように見える。
監督)我々にはまだ優秀なキーパーはいますからね…西蔭君、頼みますよ
西蔭)え…俺ですか
西蔭は少し動揺していたようだった。
監督)はい、貴方です
西蔭)分かりました、微力ながら力を尽くします
西蔭は謙遜しながら言った。
砂木沼)え?俺は…
その頃、3人目のGK砂木沼が自分を指差してポツリと呟いていた。
そんな砂木沼の肩に手を置きしのが一言。
しの)おにぃ、ドンマイ!
するとしのに続きタツヤも、砂木沼の肩に手を置きながら何とも言えない表情をしていた。
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作者名：39 | 作成日時：2023年5月20日 1時
