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「三橋貴志です!わーたーしが!三橋でっす!
あ、石橋は偽名。千葉の軟葉高校で番張ってるからAちゃんも困ったことあったら助けてやるヨ、
ンにしてもツッパリは北海道に居ないって本当?」
『伊藤A、北海道関係なくツッパリなんて居ないと思うヨ。
じいちゃんがツッパリだったから用語はなんとなく分かる、今は古き昭和チョイスについてける貴重な人材と言って』
『「…」』
「え、なに、昭和って古いの?」
沈黙を破って話し出した三橋君。
つかお前じじいと名前同じじゃん。ウケる。
『昭和なんて古いに決まってるデショ、私産まれてないンだから』
「え?」
『え?』
「イヤ逆にえ?」
キョトンとした顔をした三橋君。
なんだお前昭和生まれですとかヤメテくれヨ。
「俺昭和生まれダケド」
『…嘘だドンドコドーン』
今日の新聞を渡して日付の欄を確認する。
『え、今日思いっきり平成だけど』
「嘘だピョンピョコピョーン」
『何それ新しい』
「イヤさっきのマネしただけ」
俺は昭和生まれだ!とか叫び始めた彼。
それよりも先程自己紹介で言っていた学校名が気になる。
『ひとついい?』
「ハイなんでしョー!!」
疑問があるので手を挙げたところビシッとさされる。
なんだお前じじいに似てきたな。
『軟葉高校って取り壊されたハズだけど』
「…」
『…ちなみに開久も壊されたハズだヨ、紅高はまだ残ってんじゃなかったッケ』
元々校舎がボロかった開久はともかく、軟葉はかなり最近壊されたハズ。
校舎がボロくなりすぎて改修しようとしたところ子供が減りすぎたとかで他と合併して跡は公園になったと聞いた。
じじいが取り壊す前に皆で校舎拝みに行ったから覚えてる。
『ホントにどっから来たの?』
口を開いた彼はなにも喋らなかった。
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作者名:たこ焼きアイス | 作成日時:2019年5月4日 19時