満ち溢れた日常に。 (ページ1)

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Prologue ページ1

時刻は･･･6時頃だろうか。

その時、俺は夢を見ていた。

それは、正夢のようで。儚い日常のようでもあり。･･･

･･････こんなにロマンチックな始まりなのに、夢の内容がな･･････！

「ヒャッホーイA！相変わらず人相悪いな！」

「Aくん、この辞書の威力知りたいから、頭貸して？」

「バカバカバカ！＊＊＊のバカ！A気絶しちゃったじゃない‼」

「プールに漬けたら、治るんじゃない？」

どうやら、俺はとんでもない状況下にいるようだった。ああ、なされるままなのか夢の中の俺よ･･･！
･･････「彼ら」が俺の名前を呼んでいるのはわかるのに、「彼ら」の名前はわからない。

「Aはからかい甲斐があるわねー！」

「そうだね！毎日楽しいよ！」

会話の内容から、「彼ら」は俺の存在を心から喜んでくれていることがわかる。
まだ続くのだろうが、残念、もう目が覚めるみたいだ･･････！

･･････ぼんやりとしていた脳を、見慣れた天井を見て覚醒させる。
季節は春。窓からは幼いはしゃぎ声が聞こえる。
今日は、俺が通う霞宮高校の入学式だ。