手の届かない君だけど…。4 *A.Daiki*

106♯ ページ17

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10分くらいそうしてたかな。


ふと顔をあげてみて、初めて気づいたの。






あの棚の上にある物はなに＿＿＿？









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私は大ちゃんの手をそっと離して、
ベッドの左側にある棚のところに行った。

その上にはね、１つのストラップが置いてあったの。






大人が持つには子どもすぎるくらいの、
小さな花のストラップ。


しかもそれは、見たことがあるデザインで…









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ごめん大ちゃん。

私気づいちゃった。




これ、私が持ってるのと色違いのものだよね？

大ちゃんが私にくれた、あのピンクの花のストラップ。
今ここにあるのは黒色だけど、確かに同じデザインだよ。








そういえば、看護師さんが散らばってた持ち物置いといてくれてたんだよね…

ってことはつまり、
これは大ちゃんが持ってた。そういうこと？









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え…
なんで？
もしかして偶然？
誰かが大ちゃんにたまたまこれをあげたとか？

でもそんなことって…ある…….？






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ちょっと待って…分かんないよ…。
大ちゃん…これはどういうこと……？









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「ねぇ大ちゃん…教えて…….？」

私はもう一度、
大ちゃんの手をそっと握って、
自分にも聞こえないくらいの小さな声で、
そう呟いた。









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『んっ…………』






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えっ＿＿＿＿。

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