手の届かない君だけど…。4 *A.Daiki*

92♯ ページ2

伊野尾side








俺、振られちゃたのかー。






はは(笑)



我ながらなんか笑えてくる。







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そりゃそうだよな。



あかりちゃん好きな人いるんだし。

俺、ここんとこずっと連絡してなかったし。




こんな俺、振られて当たり前だったんだよ。







.






ほんの少し、淡い期待を抱いてた自分が本当にばからしい。







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＿＿＿っ。





でも……






俺、ほんとに好きだったんだよ。


今まで全然恋とかしなかったけど、今回だけは、本気で…





本気で好きだった。



大好きだった。









.








.








さっき部屋を出てくる時、俺、ほんとは泣きそうなのを必死にこらえてた。





人前では泣きたくないっていうのもあったけど、それ以前に、俺が涙を流したところであかりちゃんが困るだけだと思ったから。







あかりちゃんには好きな人がいるのに俺があそこで困らせちゃったら、俺、ほんとに迷惑なやつじゃん。







.







.







.






俺、あかりちゃんの迷惑にだけはなりたくない。








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俺は、今にも落ちてきそうだった涙を手で拭って、大ちゃんに電話をかけた。

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