死神の赤子

予感は当てやすい ページ8

そんな時、この部屋に急いで走り駆けつけた人物が扉を思い切り開き部屋を見回した


「ちょっと、毛利さん！
勝手に部屋に入らないで…」

「コナン君は見ませんでしたか！？」

「っえ？」

「コナン君、さっきから見当たらなくて…！」


そう、彼女は毛利蘭。
あの有名な毛利小五郎と一人娘である。そんな彼女が心配する江戸川コナンは、容疑者の一人と逃走中だと知るのは今の所いない様だが


「えっと、取り敢えず落ち着いて下さい
私達も探しますので、取り敢えず部屋から…」

「えっと、すいません…」

警察から促され、さっきよりかは冷静になった毛利蘭は心配そうに目を伏せた

「(コナン君、大丈夫…だよね？)」

そう考え、益々心配になってしまう彼女はもはや親戚の友人である以前に家族同然だと言えるだろう

といっても、コナン自身はその親戚なのだが
不意に、誰かが不安に駆られる彼女の頭を優しく撫でた


「落ち着いて下さい、コナン君もきっと…探偵ごっこに夢中なだけなんですよ」

「…有難う、御座います」


そう、優しく声をかけ彼女を安心させようと微笑むのは沖矢昴。
彼もまた、彼女の親戚の家に訳あり住まわせて貰っている。

なんだかんだ、彼女の知らない裏に親戚の脈が広がってる気がするのは彼女自身は気にしていない



沖矢昴、彼もまたコナンを心配する人間の一人ではある…が、彼が今一番心配しているのはコナンでは無かった

「(…まさか、彼女は…)」

彼が心配する人物、それは小路A。
その理由、経緯を知るのはもう居ない。…ただ一人を覗いて、この世にはいない。


「(やはり、甘く見過ぎていたか…)」

そう考え、顎に手を添え思考を巡らせる事だけに専念する沖矢昴
ふと、最悪の事態を頭によぎらせた




「…貴方達まで来てませんよね？」

面食い説→←視点別、険悪。

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