【ジョジョの奇妙な冒険】【混部】とある彫刻家の吃驚仰天≪不憫なディスティニー≫【ギャグ】

第六星：私はただの彫刻家 ページ8

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こちらの世界も、元いた世界と変わらず。



私の銀行もなんら変わりなかった。ということはだ



『あんなゲスに世話になることもない。家賃は私が出させてもらおう』



フン、と鼻を鳴らしながら変わらない町の風景を楽しむ



時々高校生が通っていき、もうそんな時間か、と足を進める



『……綺麗な家具屋だな……うん。作業台でも買うとしよう』



彫刻家として意外と稼いでいた私は、軽く家が買えるくらいの預金はあるが



この世界では、私はラスボスということになっていて(不満だが)



ラスボスはジョースター家の監視下に置かれるため、固まっていなければならない



それで手っ取り早かったのが荒木荘という訳で



私も荒木荘に仲間入り、か。



いい感じの作業台を購入し、持ち帰る。



しまった、かなり重たいぞこれ。



段ボールを引きずるようにして歩くと、肩に誰かの手が触れる



「あのぉ、良かったら手伝いますけど……ッ！？」



『何だ。東方仗助じゃないか。こんな所で奇遇だな』



「お、おう……」



私の態度に戸惑っているのだろう、顔に出ている



全く、分かり易い奴だ。嫌いじゃあないぞ。扱いやすいし。



クス、と笑うと、力が抜けたのか情けない笑みをする東方仗助



吊られて私も笑ってしまうところを思うと、コイツは人を笑顔にする才能があるのだろうなぁと思う



「アンタ、意外と良い奴なんスね、吉良とかは襲い掛かってきたッスよ」



『まぁ私も恨んでいないと言えば嘘になるが……負けは負けだ。仕方ない』



作業台を東方仗助に運ばせながら、なんとなく話す私達



穏やかな時間だ、こういう時間は美しい。



「でも、人をコレクションってのは、ちょっと」



『……そうか、それに怒ったのかお前達は』



「え？」



『いや、私の何が貴殿らの癪に障ったのかと模索していたのだが分からずじまいでな。成程【そんなこと】だったのか』



ということは、私はコイツらにとって良くないことをしていた訳だ



人をコレクションにする、という行為は間違っていたと。



『勉強になったぞ仗助。今度からは一時的コレクションにさせて「もらうことにしよう。彫刻家としての芸術性を求め続けなければ―……仗助？』



突然止まった仗助を見て首をかしげる



「アンタ、やっぱ変っす」



そう言って苦笑いした仗助は



何故だか私を憐れんでいるように見えた



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