ヒーロー ページ14
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「んで、なんで陽葵が俺を怖がらんかやっけ、」
「はい、
神山さんが、ストーカーから助けたって言うのは聞いてたんですけど、どういう経緯でそうなったのか知りたくて、」
「あーなるほどな、
んー、まぁ話してもえっか、」
そういって、神山くんが話してくれたのは思ったよりも凄絶だった
「今年の、3月ぐらいかな？陽葵が20歳なってから手紙が来てたらしくて、最初は事務所に、ファンレターとして届いてたんやって。内容は普通の内容やったんやけど、4月ぐらいから同じ人から頻繁にファンレターが届いて、で内容がどんどん過激になっていって。
スタッフさんが見て危険やて思ったら処分するんやけど、処分される前に陽葵が見ちゃったんよね。それで、ちょっと様子がおかしいっていうのは、陽葵と仲のいい人はみんな知らされてて、様子が変やったら、まぁ変やなくても気にかけろてほしいって言われて。
みんな気にしてたんやけど、ツアー期間に家特定されたらしくて、家に直接送られてきたんやって。でも、陽葵無駄に隠すの上手いから全然気ぃつかんくてさぁ。
メンバーさんたちには話してたみたいやし、警備も強化はされてたんやけど、7月半ばに、
襲われそうになってな…」
「…」
「前日に、監 禁するっていう脅迫の手紙も届いてて、
陽葵も気をつけてたんやけど、自宅のマンション入るときに襲われそうになって、、
何とか間一髪で逃げ出したけど、そんなところに帰るのなんか、怖いやん？」
そりゃ、そうだ
襲われそうになったのに、しかもまだいるかもしれないのに、そんなところに帰るなんて恐怖以外の何ものでもない
「で、陽葵が助けを求めて電話をかけてきたのが俺で、迎えに行ったらまた襲われそうになってて、」
「執着心がやばいですね、、」
「やろ？
ほんま間一髪で助けれて、未遂ですんだんやけど、
わりと危なくてさ。上半身の服もほぼ脱がされそうな状態やったし…
男は警察に引き渡したから、ひとまず安全ってことは陽葵もわかってるんやけど、やっぱそう簡単に割り切れるもんやないやん？」
「それで、陽葵男の人がトラウマなっちゃって、なんとかツアーまでは乗り切れたけど、そこからはもうあかんくて、
で、活動休止って感じ。
亀梨くんは俺が助けた直後に、連絡してきてもらってなんとか、怖がらずにすんだんやけどな。俺と亀梨くん以外はアウトやってんな。
ツアーの時も、メンバーと目合わすの怖かったていうぐらいやし、」
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作者名：SHARU | 作成日時：2023年8月29日 20時
