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神山くんにリビングおるからなんかあったら呼んでといわれ、陽葵さんのいる寝室に入った
「陽葵さん…？」
寝室は電気が消されていて、陽葵さんは二つあるベッドのうちの一つに三角座りみたいな感じで座っていて、片手には携帯を握っていたけど、その手も震えていた。
「…玲ちゃん？」
「神山くんからヘルプもらって、」
「はは、じゃあ聞いちゃったか…
ダサいよねぇ、ホント。」
「そんなこと、「話、聞いてもらってもいいかな、？」はい」
「ありがと
怖いの、何もかも。また誰かに見られてるんじゃないか、襲われるんじゃないかって思っちゃう。今まで、街中で声かけられても怖いことなんてなかったのに、男の人と対面するだけで、体が震える。
今まで仲良かった人たちとも会うのが怖くて。」
「事務所のみんなと話して克服しようって思って頑張っても、目を合わせるのは怖いし、何回か話してやっと目を合わせれるようになったってレベルで。みんなの少し悲しそうな顔を見ると私も悲しくなって。
引きこもりはよくないから、最近頑張って外に出てみようって思ってちょっとずつだけどね、外に出る練習してみて。それでね、近くのコンビニまではいけるようになったの。
だから、人目がまだ少ないところに出かけてみよって自分から智兄に提案したくせに、近くで男の人を見たり、話しかけられたら怖くなって、震えちゃって。」
「目撃情報がすぐ出されちゃったのは怖かった。今までそんなことなかったし、出されても一日はちゃんと開けてくれてた。なのに、すぐ出されて。男の人で、私のファンだって人に話しかけられて、手を握られたときに、そんなことあるわけないのに、襲われるって思って、あの時のことを思い出して、すごく怖くなって、とっさに振り払っちゃった。そこからは覚えてない…
でも、目覚めたらなぜか助けてくれたはずの智兄まで怖くて
智兄は助けてくれたのに、」
「陽葵さん…」
あぁ、こういう時自分が嫌になる
なんて声を掛けたらいいかわからない
大丈夫なわけないのに、無責任に大丈夫ですか、なんてかけれないし、
慰めるのも違うよね、
「…何も言わないで、
聞いてほしかっただけだから」
「…」
「ねぇ、智兄、悲しんでた？」
「悲しんでたかはわからないですけど、心配はしてました」
「そっか、
智兄にさ、伝えてくれる？
明日にはしゃべれるようにするから待っといてほしいって」
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作者名：SHARU | 作成日時：2023年8月29日 20時
