第57話 ページ7
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リヴァイside
あれから、Aを保護したとエレンに伝えた。
その時のエレンは何かを言いたげだったが、最後まで｢ありがとうございました｣という言葉しか言わなかった。
家に帰り着くと、Aは疲れた顔で
ソファに座り本を読んでいた。
｢少し休まなくていいのか？｣
｢もう沢山寝たので、眠くないんです｣
｢…そうか｣
｢エレンは…｣
｢あぁ、近いうちに用事を済ませてから迎えに来るそうだ。それまでウチにいろ｣
｢…じゃあ、もうリヴァイさんは誘拐犯じゃないんですね？｣
｢あぁ、そういう事になるかもな｣
そう笑えば、Aは安心したようにやっと微笑み｢良かった｣と本を閉じた。
｢紅茶でも飲みましょうか｣
｢座ってろ、俺がやる｣
｢いえ、これくらいさせてください｣
嬉しそうに紅茶をいれる準備をするA。
そんな後ろ姿に俺も安堵し、座って待っていると
｢そういえば、ペトラさんとの挙式はいつなんですか？｣
｢…あ？｣
｢私の事で日が延びたんですよね？その事もペトラさんに謝りたいのですが、近頃お会いできますか？｣
俺は何も言えなかった。やっと笑顔を見せたのに、
また悲しませてしまうと分かっているからだ。
さっきから黙り込んだままの俺を不思議に思ったのか、Aは振り返り｢あの…｣と首を傾げた。
やっぱり俺はお前を幸せにすることも、
一緒に幸せになることも出来ないらしい。
この世で一番残酷だな、俺らは
｢A、座れ｣
｢…はい｣
紅茶の入ったマグカップを
テーブルに置き、不安そうに座る。
｢ペトラの事だが、もう会えねぇ｣
｢…どういう意味ですか｣
｢ラル家との婚約はなくなった。向こうには本当に申し訳ねぇが…｣
｢どうしてですか？！もしかして私のせいですか？そうですよねッ…｣
｢ちげぇよ、やっぱり俺は家庭を作って幸せになるより、クズ野郎らしく過ごすのが道理だと思っただけだ｣
｢…さっきからリヴァイさんの言っている事が全然分かりません｣
｢俺は調査兵団で兵士として生きていく。だから、ペトラとは結婚できねぇし、お前とはもう二度と会えねぇってことだ｣
もう遠回しの言葉はやめよう。
その瞬間に、
Aは声を無くしたように黙り込み呆然としていた。
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ゆかり(プロフ) - 途中からずっと泣いてましたwwはてなさんの作品読ませてもらってとても感動しました。ほんとにありがとうございます。 (2021年5月23日 21時) (
レス) id: 927c3428d3 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(?)(プロフ) - さき。さん» ご観覧、ご感想ありがとうございます。感動して頂けて凄く嬉しいです！私も、さき。様の言葉に泣きました…。本当にありがとうございます。 (2021年4月15日 18時) (レス) id: 2bed4e8e7b (このIDを非表示/違反報告)
さき。(プロフ) - すごく好きです…！悲しく、苦しい恋もありながら、とても綺麗な終わり方で…思わず泣きました…。こんな素晴らしい作品に出会えたことを嬉しく思います！！！ (2021年3月9日 23時) (レス) id: bc9aead4c2 (このIDを非表示/違反報告)
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