陰キャな彼氏 (ページ1)

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光成side

「おはよー」

「おはよー○○！」

そう挨拶しあっているクラスメイト達。

そんな声を聞きながら机に突っ伏す。

中学まではそれなりに友達もいたし話す人もいた。

それなのに何故か、高校生になってからは上手くいかず気付いた時にはぼっち。

高校生になったら彼女とかできるかな、そんな呑気なこと考えてた中学生の自分に忠告したい。

高一の5月の今、彼女どころか友達もいなくて、学校では1日一言話すか話さないか、メガネとマスクが手放せなくなった。

「あ、あれA先輩じゃね？」

「ほんとだ！まじ可愛いー」

“A先輩”は望月A先輩。

入学早々新入生の間で可愛いと話題になり、先輩たちの間でも可愛いと話題になってる2つ上の先輩。

ぼっちの俺の耳にも入るくらい有名な人。

確かに可愛い、でももう別次元の人みたいな感じだった。

たまに校舎で見る時はいつも友達に囲まれてる。

いわゆる一軍、陽キャのトップみたいな人。

張り出されてる定期テストの点数もいつもトップ5の中に入っている。

俺なんかとは一生縁がないだろうな。

でも、密かに気になってる自分がいた。

先生「席についてー」

先生が教室に来て立ってる生徒を席に着くように促した。

怒られて目立つのも厄介だから起き上がって、先生の方を見てちゃんと話を聞く。

先生「そろそろ生徒総会があるので委員会を決めようと思います。

やりたい委員会がある人はこの紙に名前とやりたい委員会を書いて放課後までに提出してください。」

委員会かー。

委員会しておけば内申少しは良くなるんだろうか。

でも委員会の枠はクラスで1人らしいし、人気の委員会は争奪戦になりそう。

先生「それじゃあ、放課後までに考えておくように。

次の授業もう始まるから、準備しておいて下さいね。」

先生は教室から出て行って、代わりに次の授業の先生が入ってきた。

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

そして、チャイムが鳴って授業が始まった。