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全て私だと ページ15

太宰side



次の日に来たのは、2人でよく出掛けた小さな丘。



展望台とか、そういうのは無いけれど君は此処が随分と好きだった。



後ろから国木田君がついてきている。



バレバレだ。



不安なんだろう。それは分かるけど、Aの記憶を取り戻すのは私だ。邪魔しないでもらいたい。



「綺麗な景色ですね」



君が微笑んだ。



君の方が美しいよ、と言いかけて止まった。
今の彼女にそれを言ったところで以前のような照れ笑いは帰ってこない。



「君が好きだったのだよ、綺麗なのは当然さ。夜景の方が美しいのだけど、冷えるから駄目だね」



少し残念そうにAがこちらを見てきた。



そんな顔しないでくれたまえよ、許してしまいたくなる。



「う……駄目だよ、風邪を引かれたら困る」



「はい」



帰り道。



「私、あの丘に何度も行った覚えがあります」



「誰と?」



「それが、よく分からないです。モヤがかかってるみたいな。おかしいです。私は何もかも覚える筈なのに」



成程ね……。



それは私だよ、と言いたいが、信じてもらえるか曖昧だ。



いつか気づいてもらえるだろう。
そのモヤは全て私だと。
私と君が恋人だったことも。



私は今でも、こんなに君のことを想っているのだから。

お知らせ&お礼(作者より)→←覚悟していたまえよ


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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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風寧 - ゆうさん» ありがとうございます!最後の方の文章は結構悩みましたが、いい感じに終われてよかったです笑 (2018年2月1日 19時) (レス) id: 5d22090800 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 完結おめでとうございます!最後の孤独な闇に染まった過去を持つ青年と、その闇さえも愛した彼女に祝福を。で泣きました(´;ω;`) (2018年2月1日 19時) (レス) id: d52eddc329 (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - ルイヤさん» ありがとうございます! (2018年2月1日 18時) (レス) id: 5d22090800 (このIDを非表示/違反報告)
ルイヤ - 最高でした (2018年2月1日 16時) (レス) id: 466af4a3ee (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - かおりさん» ありがとうございます!両方!?嬉しいです!他も頑張ります! (2018年1月24日 14時) (レス) id: 5d22090800 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風寧 | 作成日時:2018年1月2日 23時

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