十七回目 ページ19
*
「悟....」
後ろにいたのは悟だった。
この場から去れといわんばかりの鋭い視線に対して
私がすべき事は分かっていた。
「傑....ありがとう。」
「っ、」
最後に一度だけ彼に笑顔を見せて、その後は振り向くこともせずその場から去った。
本当に、大好きだったよ。傑。
.
「相変わらず空気読めないな悟は。」
「空気読めないのはどっちだ。
Aを散々傷つけやがって.....どうせ自分なんかが
アイツに想いを伝えてはいけないとか思ってたんだろ。」
「馬鹿だな本当にお前は。」と吐き捨てた悟に、
傑はふっと笑みを零した。
「誰かと一緒で不器用だからね。」
赤い空を仰ぎ見て呟く。
「Aが好きなくせに、想いを告げないくせに、
離れていくのが惜しくて体で繋ぎ止めた。
彼女が傷つくことも知っていて。....私も大概悟に負けず
いい性格してるな。」
「最後に、彼女に伝えておいてくれないか。」
"________"
「悟、彼女を頼むよ。」
*
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あめ玉 - ぅ、泣ける!いい話!終わりかたがすごく好き!完結おめでとうございます! (2022年3月28日 16時) (レス) @page22 id: 09aca0ac89 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - げとーさんの最期の言葉に涙腺崩壊(涙)コメントせずにはいられませんでした。 (2022年3月27日 23時) (レス) @page20 id: bb3f1353bd (このIDを非表示/違反報告)
チョコミン党(プロフ) - うわぁぁぁぁーーー!!夏油さんずるい!!かっこよすぎる!! (2022年3月27日 22時) (レス) @page20 id: e690e3eff9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とても面白いです。 自分のペースで更新を頑張ってください。 私も呪術廻戦にハマってしまい作品を書いてますが良かったら題名を教えますか? 作者さん、体に気を付けてくださいね! (2022年3月20日 12時) (レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴神 | 作成日時:2022年2月27日 18時